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運転支援システムの現状と未来

投稿日:2018年6月29日 更新日:

テレビCMでも話題になった「ぶつからないクルマ」。これは前方の障害物を検知して自動的にブレーキをかけてくれるもので、衝突被害軽減ブレーキ(通称:自動ブレーキ)は、ドライバーの不注意や突発的な事態に対応してくれる安全装置です。こうしてドライバーの運転ミスをサポートしてくれる装置を「運転支援システム」と呼んでいます。

今回は、運転支援システムの現状と未来について、自動車ジャーナリストの高根さんに解説してもらいました。

高根 英幸

自動車ジャーナリスト
高根 英幸
1965年生まれ。芝浦工業大学工学部機械工学科卒。トヨタ直営販社の営業マンを経て、輸入車専門誌の編集者となる。『カラー図解でわかるクルマのハイテク』(サイエンス・アイ新書)著者。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

運転支援システムにはどんなものがあるか?

運転支援システムは、衝突被害軽減ブレーキ、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、レーンキープアシスト、カーブで道路からの逸脱やスピンを防止してくれる横滑り防止装置、縦列駐車や車庫入れのステアリング操作を自動的に行なってくれるパーキングサポート、ミラーでは見えにくい斜め後方の後側方車両検知警報、ペダルの踏み間違いを検知して車両の誤発進および後退を防止する急発進抑制装置、走行中の進路のふらつき警報などがすでに実用化されています。

衝突被害軽減ブレーキ

衝突被害軽減ブレーキ

衝突被害軽減ブレーキは、先行車の急制動に対応できないドライバーのブレーキングを手助けしてくれるものです。高速道路の渋滞など、ゴーストップを長時間繰り返すような運転状態で、疲労による集中力低下により先行車の急制動に気付かず追突してしまうような状況でも、自動的にブレーキをかけて被害を最小限に抑えてくれます。

仕組みに使われているセンサーや技術

赤外線レーザーセンサー、カメラ(イメージセンサー)、ミリ波レーダー、EBC(電子制御ブレーキ、画像認識システム)

採用している代表的な自動車メーカーと装置の名称

トヨタ(プリクラッシュセーフティシステム)、マツダ(スマートブレーキサポート)、日産(インテリジェントブレーキアシスト)、ホンダ(エマージェンシーブレーキ)、ダイハツ(スマートアシスト)、スズキ(レーダーブレーキサポート)、ボルボ(シティセーフティ)など

ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)

ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)

ACCはさらに高速道路の渋滞には効果的で、先行車と一定の距離を保ちながら巡航、あるいは発進と停止を繰り返してくれます。追突事故を防いでくれるだけでなく、無駄な加速も減ることになるので燃費が向上するというメリットもあります。車種によっては完全に停止してしまうと設定をキャンセルするもの、一定時間内であれば再発進してくれるものなどがありますが、非常に便利な機能です。

仕組みに使われているセンサーや技術

電子制御式スロットルバルブ、電子制御式ブレーキ、赤外線レーザーセンサー

採用している代表的な自動車メーカーと装置の名称

トヨタ(レーダークルーズコントロール)、日産(インテリジェントクルーズコントロール)、ホンダ/スズキ/BMW/ボルボ/VW(アダプティブクルーズコントロール)マツダ(MRCC)、メルセデス(ディストロニックプラス)

レーンキープアシスト

レーンキープアシスト

またレーンキープアシストは走行中に車線からはみ出しそうになると、警報だけでなくステアリングを修正してくれるものもあります。道路幅の狭い都市高速の連続したカーブ区間などでも、車線からはみ出さないようステアリング舵角を調整する手助けをしてくれます。

仕組みに使われているセンサーや技術

カメラ、電動パワーステアリング、画像認識システム

採用している代表的な自動車メーカーと装置の名称

トヨタ/ホンダ(レーンキープアシスト)、日産(レーンディパーチャープリベンション)、スバル(アクティブレーンキープ)、BMW(レーン・ディパーチャー・ウォーニング)、メルセデス・ベンツ(アクティブレーンキーピングアシスト)

後側方車両検知警報

後側方車両検知警報

後側方車両検知警報は走行中の進路変更時、斜め後方に走行車両がいる場合に警報して確認を促すだけでなく、駐車場や狭い道路から後退する際、斜め後方から車両が来ている場合に知らせてくれるため、安全性がとても高まります。

仕組みに使われているセンサーや技術

カメラあるいはミリ波レーダー

採用している代表的な自動車メーカーと装置の名称

トヨタ(ブラインドスポットモニター)、マツダ(ブラインドスポットモニタリング)、スバル(スバルリヤビークルディテクション)、日産(BSW)、ボルボ(ブラインドスポットインフォメーションシステム)

このように運転システムはドライバーの疲労軽減を図ったり、疲労による集中力低下が起こす判断の遅れ、判断ミスなどを補って、交通事故を減らしてくれる働きをするものです。

自動ブレーキでもメーカーによって仕組みや考え方は様々

運転支援システムは便利であるだけでなく安全性を大きく高めていますから、クルマを買い替える際に、こうした運転支援システムを搭載しているクルマを選ぼうとするのは自然な流れでしょう。しかしここで注意したいのは、同じように思える装備でも仕組みや実際の効果は同じではない、ということです。

センサーの種類

例えば自動ブレーキについては、前方の障害物を検出するセンサーの種類、組み合せ方などは自動車メーカーや車種によって違いを見せています。軽自動車では赤外線レーザーセンサーだけを使って安価にシステムを構成しているものもあり、作動する速度域が低く軽度な衝突事故だけを防ぐためのものもあります。

一方、乗用車で主流になっているのは赤外線レーザーセンサーとモノラルカメラを使って、距離と画像認識により先行車や歩行者を認識し、衝突を予測して警報と自動ブレーキを行なってくれるものです。スバルはステレオカメラだけを使って前方の障害物の認識や距離の計測まで行なっているなど、独自技術で予防安全性を高めています。ボルボなど先行しているメーカーでは自転車も認識してくれるまでになりました。

高価格な高級車などは複数のセンサーを組み合せて、高性能なECUにより複雑な制御を瞬時に行なうことで、より幅広い状況に対応できるほか、衝突に備えてシートベルトを巻き上げたり、エアバッグの作動をスタンバイさせるなど高度な安全システムを採用しているところもあります。

それでもドライバーが自らブレーキをかけた場合は、制動力を高めますが自動的に停止まで制動してはくれませんし、ステアリングを動かして回避行動をとってしまうと、自動ブレーキがキャンセルされてしまうこともあるなど、ドライバーの操作優先であるために、危険回避としての装置として完璧とは言い切れない部分もあります。

こうした先進装備は発展途上のシステムでもあり、道路環境によっては上手く機能しないこともあることを覚えておきましょう。また運転支援システムに頼った運転をしていると、いざと言う時に自らの運転で危険を回避することが難しくなることも考えられます。クルマはドライバーのほんの僅かな操作の違いで、驚くほど動き方に差が出るものです。クルマを運転して移動することは、運転免許を取得したドライバーだけが許されたものですから安全に、快適に楽しみたいですね。

今後のクルマ選びと自動車保険に対する考え方

運転支援システムの現在と未来

運転支援システムの現在と未来

衝突被害軽減ブレーキだけをとっても、導入当初は対応できる速度が低く、警報のみや補助的な制動を行なう程度だったものが、完全に停止できるようになり、その対応速度域も徐々に高められてきました。今後はASV(先進安全自動車)計画だけでなく、人工知能によりドライバーと対話して様々な操作ができるようになるなど、クルマのロボット化はますます進んでいくことが予測できます。

さて、運転支援システムを搭載するクルマが一般的になると、非搭載のクルマの自動車保険は保険料が上昇することは確実です。これは今後のクルマ選びに影響を与えることになるものでしょう。燃費や室内の広さ、スタイリングなどもクルマ選びにとっては魅力的な要素ですが、もちろん安全性も重要な要素。誰もが衝突事故を起こしにくい、また万が一事故に遭ってもケガの少ないクルマを選びたいものです。

安全装備もエアバッグの搭載は今や当たり前で、さらに運転支援システムなど安全装備の優劣が実際の事故の発生率につながり、自動車保険の車両料率クラスを上下させることになります。つまりそれが毎年の自動車保険料を節約する手段にもなるのです。事故がなければ買い替え時の下取り価格にも有利です。運転支援システムは、今後のカーライフにおいて、安全性と快適性、さらには経済性にも貢献してくれる装備と言えるでしょう。

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