1台の車が複数の死傷者を出したとき

2006年8月、元福岡市職員による飲酒運転事故で、追突された車が海に転落した事故はまだ記憶に新しいと思います。乗っていた一家5人のうち、幼児3名の尊い命を失った事故でした。危険運転致死罪が2001年に施行されてから、飲酒運転による死亡事故は確実に減りつつありますが、このような飲酒運転事故が起きないよう、社会全体で取り組んでいく必要があると思います。

自賠責保険は複数の被害者に対応してくれる

さて、実際に起こったさまざまな交通事故を見ていくと、1台の車が一度に何人もの被害者を生んでいることが少なくありません。たとえば、集団登校の子供の列に車が突っ込んだケース、高速道路などで玉突き追突を起こしたケース、衝突の衝撃で満員のバスが道路から転落してしまったケースなど、一瞬にして複数の死傷者が出てしまうという不幸な事故は多発しています。 では、こうした事故が発生したとき、自賠責保険はどのような考え方で賠償するのでしょうか。 全ての車に加入が義務づけられている自賠責保険の限度額が、死亡事故の場合3000万円であることはご承知のとおりですが、この限度額は、あくまでも被害者1人に対してであって、ひとつの事故で複数の被害者が出た場合には、それぞれの被害者に限度額まで支払われることになっています。つまり、1台の車が起こした事故で3人の死者が出た場合、自賠責の死亡保険金限度額は、3000万円×3=合計9000万円 ということになるのです。また、2台以上の車にひかれたり、多重衝突の被害に遭った場合、その被害者は加害者となったそれぞれの車の自賠責保険に請求することができます。こうしたケースは「共同不法行為による事故」と呼ばれていますので覚えておきましょう。 ちなみに、たとえドライバーが飲酒運転であっても、自賠責保険や任意の対人保険は、被害者救済のため支払われます。

いずれにせよ、私たちドライバーは、このような事故の当事者にならないよう、くれぐれも気をつけて運転したいものです。特に「飲酒運転」は、絶対に防げる犯罪です。年末年始、お酒を飲む機会が増えると思いますが、「お酒を飲んだ後は絶対にハンドルを握らない、握らせない」というあたりまえのルールを厳守していただきたいと思います。

ジャーナリスト:柳原三佳

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