2007年6月の刑法改正でなにが変わった?(2)

2001年に施行された「危険運転致死傷罪」。実は、“四輪以上の自動車”が対象で、二輪車は処罰の対象外となっていました。無免許や飲酒運転などの悪質運転を厳しく罰するためにこうした法律が新設されたところまではよかったのですが、この条文を逆手に取れば、飲酒運転で暴走、信号無視をして人を死傷させても、バイクなら「危険運転致死傷罪」には問われず、従来どおり「業務上過失致死罪」で済んでしまう、ということになるのです。

同じ公道を同じ法律にしたがって走行しているのに、四輪は有罪で二輪は無罪、というのはどう考えても不公平だしアンバランスですよね。ところが当時は、「これはおかしいんじゃないの?」という一部の声を無視したまま、法案が成立してしまったのです。

実際に、法改正後も二輪車もよる悪質・危険な死傷事故は発生し、「二輪車も対象にすべき」という指摘が相次いだことから、2007年、『危険運転致死傷罪』の対象範囲を、「四輪以上の自動車」から「自動車」に拡大し、これまで対象外だった二輪車も含まれることになったのです。 結果的に、2007年の改正までに約6年もの歳月が流れてしまったわけですが、これは当然の流れといえるでしょう。

ちなみに、以下が現在の「危険運転致死傷罪」の条文ですが、福岡で幼い子供3人が死亡した飲酒事故の裁判でも問題になったように、この法律においてはそもそも、「正常な運転が困難な状態」の立証がかなり難しいのが実情のようです。

危険運転致死傷
刑法第208条の2
アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で四輪以上の自動車を走行させ、よって、人を負傷させた者は15年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する。その進行を制御することが困難な高速度で、又はその進行を制御する技能を有しないで四輪以上の自動車を走行させ、よって人を死傷させた者も、同様とする。
2人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、前項と同様とする。赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、同様とする。
ジャーナリスト:柳原三佳

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