国内旅行保険の補償内容の中に携行品損害補償が含まれている場合があります。これはどのようなときに補償を受けられるものなのでしょうか。また、何か注意事項はあるのでしょうか。国内旅行保険の携行品損害補償について紹介します。
目次
国内旅行保険の携行品損害補償とは?
国内旅行保険の携行品損害補償とは、国内旅行中の偶然な事故により、携行する身の回り品(カメラやバッグ、衣類など)に破損や盗難などの損害が生じた場合に保険金が支払われる補償です。認定される損害額は時価額または修繕費のいずれか低い方です。誤ってカメラを落として壊してしまったという場合やスーツケースを盗まれてしまったという場合などに補償を受けることができます。なお、携行品を紛失したという場合や置き忘れたという場合は補償の対象外となりますのでご注意ください。
補償の対象外となるもの
旅行に持っていく身の回り品が対象となる携行品損害補償ですが、旅行に持っていくすべてのものが補償の対象となるわけではありません。以下のようなものは補償の対象外となります。
- 株券、手形、定期券、有価証券(乗車券等、通貨および小切手は補償の対象)、印紙、切手
- 預金証書・貯金証書、クレジットカード、ローンカード、プリペイドカード、電子マネー
- 稿本(本などの原稿)、設計書、図案、証書(運転免許証やパスポートを含む)、帳簿、ひな形、鋳型、木型、紙型、模型、勲章、き章、免許状
- 船舶・自動車等およびこれらの付属品
- 義歯、義肢、コンタクトレンズその他これらに類するもの
- 動物、植物
- テープ、カード、ディスク、ドラム等のコンピュータ用の記録媒体に記録されているプログラム、データ(市販されていないもの)
- 補償対象外の運動等(山岳登攀、リージュ、ボブスレー、スケルトン、航空機操縦、スカイダイビング、ハングライダー搭乗、超軽量動力機搭乗、ジャイロプレーン搭乗、その他これらに類する危険な運動)を行っている間のその運動等のための用具
なお、詳細については保険会社にご確認ください。
何か注意することはある?
携行品損害補償について注意すべき点について紹介します。
乗車券等や通貨等は補償の限度額が低い
乗車券等や通貨等は他の物と比べて補償の上限額が低くなっています。例えば、通常のものは1個、1組または1対あたり10万円なのに対して、乗車券等や通貨等は合計で5万円などとなっています。また、クレジットカードは補償の対象外となっているので、財布や財布が入ったバッグなどは盗まれないように注意が必要です。
免責金額(自己負担額)の設定あり
携行品損害補償は3,000円などの免責金額(自己負担額)の設定があることが一般的です。免責金額の分は保険金が支払われずに自己負担する必要があります。例えば、損害額が50,000円、免責金額が3,000円の場合、保険金として支払われるのは47,000円で3,000円は自己負担する必要があります。
他の保険の特約で契約している場合も
携行品損害補償は火災保険や自動車保険などの他の保険の補償内容に含まれていることもあります。もし他の保険の補償内容に含まれていた場合、二重に契約しても倍の保険金を受け取れるわけではないので保険料の無駄となってしまいます。契約をする前に他の保険の補償内容を確認してみるようにしましょう。
すり傷などの単なる外観の損傷は対象外
すり傷や塗料のはがれなどの単なる外観の損傷でそのものの機能に支障をきたさない損害は補償の対象外となります。例えば、スーツケースにひっかき傷ができてしまったというような場合、ひっかき傷は単なる外観上の問題でスーツケースとしての機能に支障はきたさないので補償の対象外となります。
国内旅行保険の補償内容に含まれていないこともある
携行品損害補償はどちらかというとオプションという立ち位置の補償なので、すべての国内旅行保険で補償内容に含まれているわけではありません。携行品損害補償も欲しいという場合は保険料だけにとらわれずにしっかりと補償内容も確認するようにしましょう。
まとめ
国内旅行保険の携行品損害補償は国内旅行中に携行する身の回り品に破損や盗難などの損害が発生した場合に保険金が支払われる補償です。カメラを落としてしまった場合やスーツケースを盗まれてしまった場合などに使えます。火災保険や自動車保険など他の保険の補償内容に含まれていることもあるので契約前に確認するようにしましょう。旅行に持って行ったものが壊れた、盗まれたという場合、せっかくのたのしい旅行の気分が台無しになってしまいます。そんなときに携行品損害補償があれば少しは気が晴れるかもしれません。他の保険の補償内容に含まれていなければ、国内旅行保険で補償に含めるのを検討してみてはいかがでしょうか。