国内旅行保険は国内を旅行する際に役立つ保険です。しかし、旅行の内容によっては一見メリットが感じられない保険でもあります。国内旅行保険への加入は必要なのでしょうか?国内旅行保険に加入するメリットや入るべき旅行のケースを紹介します。
目次
国内旅行保険とは
国内旅行保険とは国内を旅行中に起こった事故やケガ、トラブルを補償する保険です。
- 自分がケガをした場合(傷害)
- 他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりした場合(賠償)
- 旅行先で入院をした際などに家族が駆け付けた場合(救援者費用)
- 物を盗まれた場合(携行品損害)
- 航空機の欠航、変更等(欠航・変更)
といった補償内容になっており、メインとなる傷害補償は別として保険会社によって提供される補償は異なってきます。海外旅行保険とは違い病気の際には補償されないのにも注意が必要です。また、旅行中に危険な運動や危険な職業・職務に従事する場合にも補償されなかったりします。国内旅行保険の詳細については以下のページを参照してください。
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国内旅行保険とは?どういう補償内容があるの?
旅行代理店でツアーを申し込んだり飛行機のチケットを申し込んだりするときに国内旅行保険を勧められることがあります。国内旅行保険とは一体どのような保険なのでしょうか ...続きを見る
国内旅行保険に加入する必要はあるの?
ドライブや数泊での観光といった国内の旅行では国内旅行保険に入る必要性は実は低いです。なぜならば国内においてはケガをしても治療費は国の健康保険で自己負担が1-3割に抑えられ、さらには高額療養費制度から月の自己負担額にも上限があります。海外とは違い莫大な医療費を請求される可能性は非常に低いです。
そして民間の医療保険に入っている方も多く、また他人への賠償であれば火災保険や自動車保険に特約としてよく附帯される個人賠償責任保険でも賄うことができます。国内旅行保険はこういった既に加入済の保険の補償と重複する可能性が高い保険なのです。検討するに当たってはこういった補償内容の重複も考えて検討するようにしましょう。また、実際に国内旅行保険加入者が保険金を請求されている数等は以下の通りです。
補償の対象者数 | 被害者数 | 割合 | |
---|---|---|---|
死亡・後遺障害 | 5,578,745 | 209 | 0.004% |
入院 | 2,355,705 | 3,353 | 0.014% |
通院 | 1,399,549 | 14,981 | 1.070% |
出典:損害保険料率算出機構「傷害保険の概況(2022年度)」
多いか少ないかは置いておいても、ケガや入院だけに限ってみると請求の件数自体はそうでもないことが分かります。ではここまで入る必要がないとも思える国内旅行保険ですが、加入する必要があるのでしょうか?
国内旅行保険に入るべきケースはこんな場合
国内旅行保険が役立つのは以下のようなケースです。
- レジャー(登山、ハイキング、サイクリング、スキー/スノーボード、サーフィン、釣り等)の旅行の場合
- 個人賠償責任保険に現在入っていない場合
- 離島に旅行の場合
- 旅行中の留守宅が心配の場合
それぞれ詳しく見て行きましょう。
1.レジャー(登山、ハイキング、サイクリング、スキー/スノーボード、サーフィン、釣り等)の旅行の場合
レジャーで体を動かすスポーツをする場合、いくら注意をしていてもケガ等はつきものです。特に骨折もしかねないようなスポーツの場合には、ケガをした際に入院をするようなことも想定されます。この場合ご自身のケガの自己負担の治療費は健康保険等で安くなったとしても、ご家族がケガをされた地域の病院までやってくる交通費等が多くかかってきます。こういった救援者費用に対する補償は役立ちます。また、遭難といったケースの捜索費用等も国内旅行保険の救援者費用で賄われます。お金が出るケースは保険会社によっても様々ですので、必ず確認した上でレジャーの旅行の際には国内旅行保険も検討してみましょう。
2.個人賠償責任保険に現在入っていない場合
ホテルの備品を壊してしまった、お店で高額な商品を落として壊してしまったなどで賠償責任を負った際に使えます。火災保険や自動車保険に個人賠償責任保険の特約を付けていない場合には是非検討してみましょう。
3.離島に旅行の場合
離島に旅行をする場合には都市部の空港よりも航空機の欠航のリスクが高いです。航空機が欠航した場合、宿泊が必要となって追加の出費が必要となるケースもあります。こういった場合に国内旅行保険で補償を受けられることがあります。ただし、お金が出る条件は単に欠航するだけでなく宿泊を伴う場合など限定的です。必ず条件の確認をした上で国内旅行保険を検討してみましょう。
4.旅行中の留守宅が心配の場合
旅行中の留守宅の盗難を補償する国内旅行保険もあります。火災保険の盗難とも重複する補償内容です。家財のみに限定されているケースが一般的です。
まとめ
国内旅行保険は特にレジャーでの旅行にはとても役立ちます。しかし、観光をメインとした国内旅行では必要性が今一つかもしれません。ただし、国内旅行では健康保険証(必要に応じておくすり手帳等も)は必ず持って行きましょう。