シェアサイクル利用時の自転車事故に備えるためには?

投稿日:2020年12月2日 更新日:

ECOな乗り物である自転車は、自転車のシェアリングサービスとして都市を中心に広がっています。シェアサイクルは、街中に設置されているいくつもの自転車貸出拠点(ポート)にある自転車を利用者が好きなタイミングで、好きな時間使う事ができるサービスです。自転車のシェアリングが増加する中で利用する人も増えれば事故のリスクも大きくなります。このシェアリングの自転車で事故を起こしてしまった場合の補償について考えてみましょう。

シェアサイクル利用時の事故の補償

自転車を運転していて起こした事故でも高額賠償事故になるようなケースが増えています。シェアサイクルといっても同じ自転車ですから自転車を運転する場合は、大きな事故の加害者になってしまうリスクがあります。万が一、シェアサイクルで事故を起こしてしまった場合は下記の保険で補償を受けることができますが、自転車事故に対応する保険での補償がなければ高額な賠償責任を負ってしまっても自己負担しなければいけません。

シェアサイクル事業者が加入する保険で補償

利用する自転車のシェアサイクル事業者が自転車保険に加入している場合は、第三者(被害者)への賠償や利用者のケガ等に対する補償がされます。シェアサイクル事業者の多くは利用料を支払う際に保険料も同時に支払う仕組みになっていることが多いようです。補償内容はシェアサイクル事業者の加入する損害保険によって異なります。シェアサイクルを利用する時に事故を起こしたときの補償や補償内容について確認しているという人は少ないのではないでしょうか。手軽に利用できる自転車のシェアリングですが、シェアサイクルをよく利用する人は、いつも利用しているシェアサイクルの補償について確認しておくとよいですね。

注意すべき点は、すべてのシェアサイクル事業者が必ず自転車保険に加入しているとは限らないという事です。また、シェアサイクル利用時に付帯される保険の補償限度額を超える損害については、利用者の自己負担となります。シェアサイクル利用時には、補償内容を確認し、自分で補償があるシェアサイクルを選ぶように注意するか、次に紹介する自分で自転車保険に契約するなどで備えておくとよいでしょう。

自分が加入する自転車保険で補償

自転車事故関連の事故は年々減少傾向にありますが、「自転車対歩行者」の事故は減っておらず、自転車事故で加害者になってしまうと高額な賠償金が生じるリスクがあります。そのような自転車の事故に備えて自転車保険に加入がある人は、シェアリングサービスの自転車を利用していて起こしてしまった事故も補償の対象とります。シェアサイクル事業者が保険に加入していなくても自分で契約していれば事故に備えられるため安心です。

自転車保険とは?

自転車保険は、ケガが原因の死亡・入院・通院時保険金などの傷害保険に個人賠償責任保険がセットされているものが一般的です。自転車で走行中に万が一他人にケガを負わせてしまったり、物を壊してしまった場合、自分自身がケガを負ってしまった場合に備えられます。

一般的な商品 傷害保険+個人賠償責任保険
保険期間 1年
契約形態 掛け捨て
自転車保険での補償例
補償内容例 被保険者の範囲 備考
傷害リスク 被保険者本人が、自転車事故によってケガをした場合に保険金が支払われる
入院・通院保険金は日額タイプの場合と、一時金のタイプなどがある
本人のみ、夫婦、家族、などから選択 死亡・後遺傷害保険金が軸。
その他、入院、通院保険金などをつけて補償を厚くすることも可能
賠償リスク 自転車と人、自転車どうし、自転車と車などで事故にあい、他人にケガをさせたり、他人の物を壊して法律上の賠償責任を負った場合に保険金が支払われる 契約者本人、配偶者、同居の親族、別居の未婚の子 ・賠償事故に関しては、示談交渉サービスが無いのが一般的
・商品の中には弁護士費用特約をオプションで付けることができるものもある
・日常生活の事故が対象のため就業中の事故は補償外

自転車保険は、基本的に1年間の補償期間となりますが、コンビニでも簡単に加入できるようになっています。日常的に自転車に乗っている人、シェアサイクルをよく利用するという人は、自転車保険に加入し自転車事故に備えておくことも考えましょう。

ただし、自転車保険は、傷害保険と個人賠償責任保険がセットになった保険です。自分自身のケガに対する傷害保険は、公的保険制度を利用すれば最低限補償されますし、他の医療保険などで既に備えがあるという人もいるでしょう。個人賠償責任保険に関しても次に紹介するその他の保険で既に契約している場合がありますので確認してみましょう。

その他の保険で加入する個人賠償責任保険で補償

現在、自転車事故による高額な賠償金の支払が命じられる判例が増えてきていることから各自治体で自転車保険の加入義務化が進んでいます。自転車保険は傷害保険と個人賠償責任保険がセットになった保険ですが、自転車保険の加入義務化は、自転車事故による相手への補償に備えるため「個人賠償責任保険」の加入が求められているためであるということが窺えます。

個人賠償責任保険は、相手への補償として家族が他人にケガをさせてしまったり、物を壊してしまったことにより法律上の損害賠償責任を負った場合に補償を受けられる保険です。個人賠償責任保険の契約は自動車保険や火災保険などの特約で既に加入している場合は、自転車事故での相手への補償にも備えられています。個人賠償責任保険の契約があれば一つの契約で下記の範囲の家族を補償対象とすることができるので確認しておきましょう。

  • 本人
  • 配偶者
  • 同居の親族
  • 同一生計の子

自転車事故も補償する主なその他の保険(損害賠償に備える)

保険の種類 保険の概要
個人賠償責任保険 自動車保険・共済の特約 自動車保険・共済の特約で附帯した保険
火災保険・共済の特約 火災保険・共済の特約で附帯した保険
傷害保険・共済の特約 傷害保険・共済の特約で附帯した保険
自転車向け保険 自転車事故に備えた保険
団体保険 会社等の団体保険 団体の構成員向けの保険
PTAや市区町村の保険 PTAや学校が窓口になる保険
TSマーク付保険 自転車の購入や整備点検時に自転車の本体にかける保険
クレジッドカードの附帯保険 クレジットカード会員向けに附帯した保険

自転車事故での加害事故例

自転車が交通事故の加害者となった場合、自転車運転者に過失があれば、民事上、損害賠償責任を負います。また刑事責任も負う可能性があります。それは、自分で所有する自転車を運転していてもシェアサイクルを運転している時であっても同じです。自転車といっても大きな事故を起こしてしまう可能性がある事を知り、ルールを守って安全運転をしなければいけません。

刑事責任・民事責任

自転車事故の高額賠償事例

賠償額
(万円)
裁判所 判決日 被害者 被害内容 加害者・過失
9,521 神戸 平成25年7月4日 女性62歳 歩行者
後遺障害
小学生(11歳)
無灯火
9,266 東京 平成20年6月5日 男性24歳 自転車運転
後遺障害
男子高校生
交通違反
6,779 東京 平成15年9月30日 女性38歳 歩行者
死亡
男性
交差点進行
5,438 東京 平成19年4月11日 女性55歳 歩行者
死亡
男性
信号無視
4,746 東京 平成26年1月28日 女性75歳 歩行者
死亡
男性
信号無視

出典:国土交通省_自転車活用推進本部_自転車事故の損賠賠償に係る現状

賠償額9,521万円の事故は小学生が起こしました。この事故の場合には小学5年生の男の子がスイミングスクールから帰宅するために自転車を運転していたところ、現場付近を歩いていた62歳の女性と正面衝突し、女性に急性硬膜下血腫等の傷害を負わせ、意識が戻らない状態に陥らせてしまった事故で、男の子の母親に対し損害賠償が命じられた事故です。自転車は子供からお年寄りまで乗れる身近な乗り物です。更に近年では自転車のシェアリングサービスなども増えているなどより一層手軽に気軽に街中を走行できるようになり、ECOな乗り物という事もあり自転車での移動を推進している地域も増えています。しかし、そこには事故のリスクもあり、自転車での移動も事故のリスクと隣り合わせにあるという事を忘れずに運転しなければいけません。自転車がより快適に走行できる街づくりを進めている自治体もありますが、まずは、自転車を運転する人、一人一人がルールとマナーを守って運転することが基本です。

シェアサイクル利用者も自転車保険で備えを!

都市部や観光地を中心にシェアサイクルが増えてきています。観光地でシェアサイクルを利用する時などでは、少しの間しか乗車しないかもしれませんが、自転車を運転するとなると自転車事故のリスクはあります。

多くのシェアサイクル事業者は自転車保険に加入しており、利用者が利用料を支払うときに保険料も同時に支払う仕組みになっていることが多いですが、自転車保険に加入しているかどうかを確認してシェアサイクルを利用しているという人はあまりいないのではないでしょうか。やはり、自転車事故に備えるためには自分で自転車保険に加入するなり、被害者への補償に備える個人賠償責任保険の加入を確認するなり、自分自身で備えておくと補償の内容も把握できますし安心です。

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