
自動車保険の更新案内を見て、「また保険料が上がった」と感じたことはありませんか。2024年以降、大手損保各社では自動車保険料の引き上げが相次いでおり、2027年以降も値上げが続く可能性があります。
値上げの背景には、先進安全技術の普及による修理費の高騰や人件費の上昇などがあります。この記事では、自動車保険料が値上げになる時期や家計への影響、保険料を少しでも抑えるためにできる見直しのポイントをわかりやすく解説します。
もくじ
どのくらい値上げになる?

2026年6月に、損害保険料率算出機構から自動車保険の参考純率を平均14.4%引き上げる届出が金融庁に提出されました。過去の改定では2024年6月が平均5.7%の引き上げでしたが、今回は平均14.4%と2002年以降で最大の改定幅となります。 なお、保険料が一律14.4%値上がりするわけではなく、実際の改定率や値上げ時期は保険会社や契約プランによって異なります。
いつから値上げになる?
それでは、実際に2027年以降はどの程度保険料が値上げになるのでしょうか。大手損保会社では2027年1月に約5%の値上げが発表されています。別の損保会社では2027年4月の合併に伴い約6%の保険料引き上げを予定しています。近年自動車保険の値上げが続いており、中には2025年、2026年と連続して保険料の引き上げとなる会社もあります。
加入中の自動車保険の値上げになる場合でも、満期日を迎えるまでは値上げ前の保険料が続きます。2027年以降に自動車保険を契約・更新した時に値上げ後の保険料が適用されることになります。
また、今回の改定を受けて今後も保険料の値上げを発表する保険会社も出ることが予想されます。現在の保険料がいつ、どの程度上がるのかを把握したうえで、契約の更新や見直しのタイミングを検討することが大切です。
値上げが続く理由は?
なぜここまで大幅な値上げが続くのでしょうか。修理費の高騰や人件費の上昇などの要因がありますが、ひとつずつ見ていきましょう。
修理費・部品代の高騰
値上げが続く最大の要因は、自動車1台あたりの修理費の急激な上昇です。近年、車両には衝突被害軽減ブレーキをはじめとする先進運転支援システムが標準装備されるようになりました。これらのシステムは、バンパーやフロントガラス周辺に高精度なカメラやセンサーを搭載しており、軽い事故や損傷でも部品の交換や再調整が必要になるケースが増えています。以前であれば部分補修で済んでいた損傷が、現在では高額な電子部品の交換を伴う修理になることが多くなり、保険会社が支払う保険金が大きく増加しています。

出典:損害保険料率算出機構「2025年度_自動車保険の概況」
人件費・整備コストの上昇
修理費高騰の要因は部品代だけではありません。整備士の人件費や工賃の上昇も影響しています。自動車整備の現場では技術者不足が深刻化しており、今後もさらに修理費が上がる可能性が高いでしょう。
代車費用の増加
先進運転支援システムが搭載された車両の修理では、損傷診断やカメラ・センサーの再調整(エーミング)といった専門作業が追加されるため、修理にかかる日数が延びる傾向があります。半導体や電子部品の調達に時間を要するケースも増えており、修理期間中の代車費用の増加にも繋がっています。
先進運転支援システムが普及したことにより交通事故の発生率は低下していますが、事故が起きたときの損害額は大きくなっており、今後も保険料に影響し続ける可能性があります。
家計への影響は?
さらに任意保険とは別に、2026年11月には自賠責保険料の引き上げ(平均約6.2%)が実施されます。任意保険と自賠責保険の両方で費用が増加するため、車の維持費が家計に与える影響は大きくなるでしょう。
値上げが続くなか、実際に家計への影響はどの程度になるのでしょうか。任意保険の保険料は契約者の条件(等級・車種・年齢・補償内容など)によって大きく異なるため、「一律に〇円上がる」とは言い切れません。しかし、2026年から2027年にかけて複数回の値上げが積み重なることで、契約内容によっては年間数千円から数万円程度保険料が上がるケースもあります。
自動車保険によっては自動的に契約を更新する「自動継続特約」が付いており、自動更新を続けると値上げ幅をそのまま受け入れることになります。自動車保険の満期が来たらそのまま更新するのではなく、「現在の契約が本当に最適か」を確認することで家計を見直すきっかけにつながります。
自動車保険の保険料を安くする方法は?

値上げが避けられないからこそ、できる範囲で保険料の負担を抑える手段を知っておくことが大切です。いくつかの方法を組み合わせることで、値上げによる影響を最小限に抑えることができるでしょう。
保険会社を比べる
任意保険は、同じ補償内容でも保険会社によって保険料が異なります。1社だけで契約を更新し続けていると、割高な保険料を払い続けてしまう可能性があります。 ニュース等で値上げを報じられている損保会社は代理店型と呼ばれており、ネットで申し込めるダイレクト型自動車保険に比べて人件費や代理店手数料等がかかるため保険料が割高になる傾向があります。ダイレクト型の保険会社に乗り換えることで、今と同じ補償内容で保険料を安く抑えられる可能性があります。
インズウェブの「自動車保険一括見積もりサービス」では、1回の情報入力で複数の保険会社の保険料を同時に比較できます。特にダイレクト型の保険会社ではインターネット割引が用意されていることが多く、他の割引と組み合わせることで保険料が3万円、中には5万円以上安くなることもあります。値上げが続くいまこそ、一括見積もりによる比較を活用して、ご自身の条件に最適なプランを探してみましょう。
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特約を見直す
自動車保険を契約してから何年も見直していない人は、補償内容と特約を見直してみましょう。特に火災保険や自転車保険など複数の保険を契約している場合は同じ補償が重複していないかを確認することが重要です。
弁護士費用特約は、家族全員に適用できることが多く、車を複数台所有している場合でも1つの契約に付加すれば足りるケースがあります。
同様に、個人賠償責任保険は火災保険や自転車保険などにも付帯されていることがあり、意識せずに重複加入しているケースも見受けられます。重複して加入していても、実際に受け取れる保険金の合計は実際の損害額が上限までです。損害額を超えて受け取ることはできないため、不要な重複を解消して保険料を抑えていきましょう。
車両保険を見直す
また、車の年式やローンの有無によって、車両保険を再検討することも選択肢のひとつです。新車時には必要だった車両保険も、年数が経過して車の価値が下がれば、保険料に見合わないと判断される場合もあります。ご自身の状況に合わせて補償の必要性を見直してみてください。
さらに、車両保険の免責金額(事故時の自己負担額)を引き上げることで、保険料を下げる方法もあります。ただし、免責金額が高いほど事故時の自己負担が増えるため、手元の資金とのバランスを考慮したうえで判断することが大切です。
割引制度を活用する
自動車保険には様々な割引制度があります。これらを適切に活用することで、値上げ分を一部カバーできる可能性があります。
ノンフリート等級制度
自動車保険では、無事故で保険を使わない年が続くと等級が上がり、割引率が拡大します。逆に事故で保険を使うと等級が下がり、翌年以降の保険料が大幅に上がる可能性があります。損害額によっては保険を使わずに対応するという選択肢も含め、等級を高くすることで保険料を抑えることにつながります。
運転者限定特約
補償の対象とする運転者の範囲を絞ることで保険料を抑えられます。本人限定・夫婦限定・家族限定などがありますが、設定した範囲外の方が運転して事故を起こした場合は補償の対象外となってしまいます。実際の使用状況と合った設定になっているかを必ず確認しましょう。
年齢条件
運転者の年齢も保険料に大きく影響します。年齢範囲を絞ることで割引が受けられますが、子供の免許取得など家族構成の変化があった際は必ず設定を見直す必要があります。設定と実態がずれていると、事故時に補償が受けられないリスクがあるため注意が必要です。
このほか、インターネット経由での加入による割引や、ゴールド免許割引なども活用できる場合があります。現在の契約で利用可能な割引がすべて適切に反映されているかを確認してみましょう。
| 名称 | 割引率 |
|---|---|
| インターネット割引 | 1万円程度 |
| 無事故割引 | 2000円程度 |
| 保険証券不発行割引 | 500円程度 |
| 早期契約割引 | 500円程度 |
| 新車割引 | 約10% |
| ASV割引 | 9% |
| ゴールド免許割引 | 約10% |
まとめ
自動車保険料の値上げの要因は修理費の高騰や人件費上昇、修理期間の長期化による代車費用の増加等です。2026年6月に届け出られた参考純率の平均14.4%引き上げは2002年以降最大の改定幅となっています。この参考純率の引き上げを受けて、2027年以降も各社で保険料の値上げが発表されることが予想されます。 値上げが避けられない状況だからこそ、「現在の契約が本当に最適か」を見直すチャンスでもあるでしょう。
同じ補償内容でも保険会社によって保険料は大きく異なるため、インズウェブの「自動車保険一括見積もりサービス」を活用して複数社を比較・検討することをおすすめします。補償内容・特約の見直しや割引制度の活用と組み合わせることで、値上げによる家計への影響を抑えることができるでしょう。ぜひ、自動車保険の更新前に一度見直してみてはいかがでしょうか。








