
遠方への旅行中に高速道路などで車が故障し、ストップしてしまうことがあります。救援を依頼する場合、保険会社のロードサービスに連絡するべきなのか、またはJAFなどに先に連絡すべきなのか、判断に迷う人もいることでしょう。
この記事では、旅行中に車が故障した場合の対応の流れと依頼先のほか、車の修理後の対応について解説します。
もくじ
旅行中に車が故障したときの対応の流れ
旅行中に車が故障した場合は、慌てずに安全確保を最優先に行い、その後ロードサービスへ連絡するのがポイントです。ここでは、旅行中に車が故障したときの対応の流れについて解説します。
1. 道路端などに停めて安全を確保する
車の故障に気づいた場合、できる限り早く、道路端や近くの駐車場の安全な場所へ移動させます。高速道路では路肩などへ移動させ、安全を確保しましょう。
停車したあとはハザードランプ(非常点滅表示灯)を点灯し、夜間や視界が悪い場合はスモールライトも点灯させ、周囲の車に故障を知らせてください。併せて、後続車へ故障車がいることを知らせるために発炎筒を使用し、三角表示板(停止表示板)を車両の50m後方に設置します。なお、高速道路では、三角表示板の設置が義務付けられている点に注意が必要です。
また、高速道路の場合は、ガードレールの外側など安全な場所へ避難し、車内や本線上に留まらないことも重要なポイントといえます。
2. 保険会社のロードサービスに連絡する
安全を確保したら、自動車保険に付帯しているロードサービスへ連絡しましょう。ロードサービスは、多くの保険会社で24時間365日対応しています。連絡時には、下記の事項を伝えられるよう準備しておくと、やりとりがスムーズです。
<車が旅行中に故障した場合のロードサービスへの連絡事項>
- 契約者情報(氏名・電話番号や証券番号など)
- 車種とナンバー、ボディカラー
- 車の故障の状況、走行可否
- 同乗者の有無
- 現在地点の住所、目印となる施設名
なお、高速道路で車が故障した場所を知らせる場合は、起点からの距離を示す標識「キロポスト」の表示を伝えるのが確実です。
3. 車を点検してもらい応急処置をしてもらう
ロードサービスのスタッフが到着したところで、車の故障の原因を点検してもらいましょう。軽微な故障・トラブルであれば、その場で応急処置を受けられる場合があるからです。
具体的には、下記のような故障・トラブルは現地で応急処置できる可能性があります。
<ロードサービスで応急処置が可能な故障・トラブル例>
- バッテリー上がり
- タイヤのパンク
- ガス欠(ガソリン切れ)
- キーの閉じ込み
なお、応急処置で一時的に走行できるようになっても、故障・トラブルの内容や応急処置によっては再発する可能性があるので注意が必要です。
4. 応急処置できない場合は近くの自動車整備工場やカーディーラーへ運んでもらう
その場で応急処置できない場合は、ロードサービスのレッカー車・積載車などによって、近くの自動車整備工場やカーディーラーまで運んでもらい、修理することになります。保険会社によって無料で搬送できる距離が異なるため、事前に契約内容を確認しておくと安心です。
なお、旅行先で修理の依頼先がわからない場合は、ロードサービスのオペレーターが近隣の提携先工場を案内してくれることがあります。さらに、車の修理に日数がかかる場合は、代わりとなる移動手段が必要となるでしょう。保険会社によってはレンタカーや宿泊・帰宅費用が補償される場合があるので、旅行前に加入している保険会社の契約内容を確認しておきたいところです。
旅行中における車の故障時の救援依頼先
旅行中に車が故障したとき、どこに救援依頼すればいいのでしょうか。ここでは、旅行中における車の故障時の救援依頼先について解説します。
保険会社のロードサービス
旅行中に車が故障した場合、保険会社のロードサービスが依頼先の第一候補となります。自動車保険には基本的にロードサービスが付帯されていて、一定範囲のサービスは無料で利用できます。ロードサービスを利用することで、故障車の応急処置をしてくれたり、修理工場などへ搬送してくれたりします。ロードサービスを利用しても、保険等級に影響はありません。
ただし、ロードサービスは保険会社によって対応範囲が異なる点に注意が必要です。また、自動車保険は「車」ごとにかける契約のため、旅行先でレンタカーや知人の車を利用して故障した場合は、適用対象外となります。
JAF(一般社団法人日本自動車連盟)
自動車保険のロードサービスを利用できない場合はJAF(一般社団法人日本自動車連盟)のロードサービスを考えましょう。JAF会員であれば、旅行先でレンタカーや知人の車を運転し故障した場合も無料で一定範囲内のロードサービスを利用可能です。また、自動車保険のロードサービスとJAFを併用すれば、保険会社には依頼できない範囲のロードサービスも利用できるメリットもあります。
JAFは会員でなくてもロードサービスを利用できますが、会員では無料となっている基本料と作業料が発生します。また、混雑時には会員が優先されるので注意しましょう。
カーディーラー
カーディーラーは、旅行中における車の故障時、修理を依頼する候補のひとつに挙げられます。
購入車と同じメーカー系のカーディーラーが旅行先にあれば、購入店舗でなくても対応してもらえる可能性が高くなります。ただし、店舗によっては対応の空き時間がなかったり、修理のための部品取り寄せに日数がかかったりすることもあるので注意が必要です。
なお、車が旅行先で自走できなくなった場合、カーディーラーの最寄り店舗であっても、救援に来てくれることは基本的にありません。店舗までは何らかの手段で搬送してもらう必要があるため、保険会社やJAFのロードサービスに依頼することになるでしょう。
遠方の旅行先で故障した車の修理対応
自宅から遠く離れた旅行先で車が故障した場合、修理に関しては、主に下記の対応のいずれかを選ぶことになるでしょう。
<遠方の旅行先で故障した車の対応>
- 自宅近辺の修理工場まで搬送してもらい、修理する
- 旅行先周辺の修理工場で修理し、後日引き取りに行く
自宅近くまで搬送してもらう場合は、距離に注意する必要があります。保険会社のロードサービスにおける無料搬送可能な距離には、制限があるからです。例えば、無料搬送範囲が100kmまでとなっていて、旅行先が自宅から300km離れている場合は、約200km分の搬送費用を自己負担しなければならない可能性があります。
ただし、保険会社が提携している指定工場までであれば、距離に関係なく無料搬送してくれる場合もあります。修理工場に特別なこだわりがないのであれば、保険会社の指定工場で修理してもらい、後日引き取りに行くことも検討すべきでしょう。なお、引き取りの際の交通費を補償したり、無料で引き取りまで行ってくれたりする保険会社もあります。
旅行先での車の故障例
旅行先で車が故障するのは、タイヤのパンクやエアー圧不足(空気圧不足)などが原因の多くを占めています。2025年度のJAFの出勤理由を救援件数順に並べても、下記のような結果となっています。
| GW | お盆 | 年末年始 | |
|---|---|---|---|
| 1位 | タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足 | タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足 | タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足 |
| 2位 | 燃料切れ | 事故 | 事故 |
| 3位 | 事故 | 燃料切れ | 燃料切れ |
| 4位 | 過放電バッテリー | 過放電バッテリー | 過放電バッテリー |
| 5位 | 発電機/充電回路 | 発電機/充電回路 | 発電機/充電回路 |
参考:JAF「2025年度 シーズン別の救援件数・出動理由(四輪・二輪合計)」
ロードサービスを利用しなくても済むよう、タイヤやバッテリーに関しては、旅行前にメンテナンスをしておきたいところです。
旅行先における車の故障のロードサービス利用時の注意点
旅行先にて車が故障した場合にロードサービスを利用する際には、いくつか気をつけたいポイントがあります。ここでは、旅行先における車の故障のロードサービス利用時の注意点について解説します。
ロードサービス業者を自分で慌てて手配しない
旅行先で車が故障してロードサービスを利用するときに、自分で慌てて業者を手配しないようにしましょう。これは、先に保険会社のロードサービスに連絡することなく、それ以外の業者(JAFを含む)に依頼すると、自動車保険のサービス適用対象外になる可能性が高いからです。このような場合、ロードサービス費用は全額自己負担になるので注意しましょう。
また、インターネット上に広告を出しているロードサービス業者の中には、広告に掲載しているものよりはるかに高額な金額を請求したり、法外なキャンセル料を求めたりする悪質な業者があり、消費生活センターに相談が相次いでいます。まずは、保険会社のロードサービスを利用することを前提としてください。
ロードサービスの無料搬送範囲は保険会社によって異なる
旅行先における車の故障で、ロードサービスを利用する際には、無料搬送範囲が保険会社によって異なることに注意してください。無料搬送の範囲は、50~150kmと保険会社によりさまざまですが、その範囲を超えた場合、その費用は自己負担になるのが一般的です。
なお、保険会社が指定する工場までの搬送に関しては、距離無制限となっている場合もあります。マイカーで遠方に旅行する機会が多い場合は、自動車保険の加入時にロードサービスの搬送範囲や条件について、十分に比較することをおすすめします。
ロードサービス車への同乗は基本的にできない
旅行先で故障した車を搬送してもらうとき、保険会社のロードサービスでは、ロードサービス車に同乗することが基本的にできないのも注意点です。これはロードサービス車に同乗させた場合、道路運送法に抵触するおそれがあることが理由です。故障車が搬送されたあと、ドライバーなどの乗員は、公共交通機関やタクシー、レンタカーなどを利用して移動する必要があります。
なお、JAFの場合は1~2名であれば、搬送先までロードサービス車に同乗することができます。
旅行中の車の故障に備えて自動車保険も見直そう
旅行中に車の故障に見舞われた場合は、まず、保険会社のロードサービスに救援依頼してください。ただし、保険会社によってロードサービスの無料搬送範囲などが異なるため、加入の際には注意が必要です。また、JAFと連携している保険会社もあることから、車での旅行が多い場合は、ロードサービスの内容を十分に比較・検討して自動車保険を選びましょう。
なお、ロードサービスに限らず、自動車保険の内容は保険会社によって異なり、保険料も変わってきます。自動車保険は複数の保険会社に見積もりを依頼して、比較・検討してください。
難点としては、各保険会社のウェブサイトで見積もり依頼はできるものの、手間や時間がかかること。そこで、自動車保険の一括見積もりサービスを使用して、手軽に見積もりを依頼するのがおすすめです。
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