コロナ禍の影響で在宅勤務をしていたけれど緊急事態宣言の解除によって在宅勤務も解除されてマイカー通勤を始めた、逆に、以前はマイカー通勤していたけれども在宅勤務が永続的な制度となったというように、車に乗る頻度が変化したという人もいるでしょう。そうした場合、保険会社に車の使用目的の変更について連絡する必要があります。どのような基準で変更の連絡をすればよいのでしょうか?
もくじ
車の使用目的の基準
自動車保険において車の使用目的とは、契約の車を使用する主な目的のことです。多くの保険会社では「日常・レジャー」、「通勤・通学」、「業務」の3つから選択することになります。
車の使用目的によって車に乗る頻度や走行距離などに違いが出てきて、それによって事故にあうリスクも異なってきます。そのため、保険会社が保険料を算出する際の一つの条件となっており、契約時に契約者の申告によって適用されることになります。保険料は、車に乗る頻度や走行距離が最も多い業務使用が最も高く、日常・レジャー使用が最も低くなっています。
使用目的 | 基準 |
---|---|
業務使用 | 契約の車を年間を通じて週5日以上あるいは月15日以上、業務(仕事)に使用する場合 |
通勤・通学使用 | 業務使用に該当せず、契約の車を年間を通じて週5日以上あるいは月15日以上、通勤・通学に使用する場合 |
日常・レジャー使用 | 業務使用にも通勤・通学使用にも当てはまらない場合 |
基準は保険会社によって異なる場合がありますので、詳細については契約先の保険会社や代理店にご確認ください。また、保険会社によって、子供の送り迎えは通勤・通学に含む会社と含まない会社があるなど細かい違いがある場合があります。
自動車保険の使用目的はどう変える?
マイカー通勤の状況に応じてどのように使用目的を変える必要があるのか説明します。なお、基準は保険会社によって異なる場合がありますので、詳細は契約する保険会社にご確認ください。
在宅勤務→マイカー通勤となる場合
在宅勤務が続いていたために日常・レジャー使用で契約していたものの、マイカー通勤に変わり、平均月15日以上通勤で使用することが明らかである場合は使用目的を通勤・通学使用に変更する必要がある場合があります(保険会社によって基準が異なる場合があります)。
マイカー通勤が一時的なもので電車通勤や在宅勤務に変わる見込みがあるという場合や、週3日在宅勤務・週2日マイカー通勤というようにマイカー通勤を行う場合はあるものの通勤・通学使用の基準に満たない場合は変更の必要はありません。
在宅勤務が永続的となる場合
在宅勤務が一時的である見通しであったために使用目的を通勤・通学使用で契約していたものの、在宅勤務が永続的になった、あるいは出社と在宅勤務が半々で恒常的に通勤・通学使用の基準に満たないことになったという場合、車の使用目的を日常・レジャー使用へと変更する必要があります。
日常・レジャー使用で契約中に通勤で事故した場合も補償される?
自動車保険を日常・レジャー使用で契約していて、マイカー通勤をしているときに事故を起こしてしまった場合、契約している自動車保険で補償されるのでしょうか?
まず、車の使用頻度が日常・レジャー使用の範囲に収まっているのであれば問題なく補償を受けることができます。日常・レジャー使用は業務使用や通勤・通学使用に当てはまらない場合なので、週に2日や雨が降ったときだけなど通勤・通学使用に当てはまらない範囲であれば通勤・通学に使用していても問題はありません。
それでは、通勤・通学で契約する必要があるので日常・レジャーで契約していた場合はどうでしょうか。車の使用目的は自動車保険の告知事項・通知事項になっており、契約者には告知義務・通知義務があります。事実と異なる使用目的で契約していると、悪質な場合だと告知義務違反・通知義務違反として契約が解除されたり保険金が支払われなかったりするケースもありえます。保険金が支払われる場合でも使用目的の訂正や差額となる保険料の払い込みが必要で、保険金を受け取るのが遅くなってしまいます。事故があった場合、保険会社や調査会社によって実態が調査されるので、嘘をつかずに正確に申告し、変更があった場合には速やかに通知するようにしましょう。
保険料を安くするには?
通勤・通学使用になるので保険料を安くしたい、日常・レジャー使用だけど保険料をもっと安くしたいという場合は自動車保険の一括見積もりサービスを利用しましょう。自動車保険の一括見積もりサービスとは、契約予定の車の情報や運転者の情報などを入力することで一度に複数の保険会社の見積もりを取ることができるサービスです。
自動車保険は希望する補償内容が同じであっても保険会社によって保険料が異なります。また、契約する条件が異なれば一番安い保険会社も異なります。自分の条件で本当に保険料が安い保険会社を探すには一社一社見積もりを取って比較する必要があるのです。しかし、日本には多くの保険会社があるので、一社ずつ見積もりを取っていくのは面倒です。そこで、自動車保険一括見積もりサービスの出番です。一度の入力で複数の保険会社の見積もりをとれるので、何回も見積もりを取る手間が省けます。
ぜひ使ってみて、保険料が安い保険会社を探してみましょう。
自動車保険を安くするには一括見積もりがおすすめ!
まとめ
在宅勤務のために日常・レジャー使用で契約していたけどマイカー通勤となった、在宅勤務は一時的な見込みだったので通勤・通学使用で契約していたけど在宅勤務が永続的な制度となったというように車の使用目的が変わった場合には保険会社に変更の連絡をする必要があります。車の使用目的は通知事項なので変更が生じたら保険会社に遅滞なく連絡するようにしましょう。また、日常・レジャー使用から通勤・通学使用に変更すると保険料が高くなってしまいます。保険料を安くしたいという場合は一括見積もりサービスを利用してより安い保険会社を探すのがよいでしょう。
著者情報
堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。