
車の購入を検討する際、総費用で見た場合に新車と中古車のどちらを選んだほうが得なのか、迷う人もいることでしょう。新車と中古車にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、車選びで何を重視するのかを整理したうえで、自分に合ったほうを選ぶことが大切です。
この記事では、新車と中古車の総費用の比較のほか、それぞれのメリット・デメリットと向いている人について解説します。
記事の要約
- 長く乗るなら購入価格の差の影響が大きく、中古車が有利になりやすい。
- 3〜5年で売るならリセールバリューの高い新車が有利な場合もある。
- 故障リスクや保証重視なら新車、初期費用重視なら中古車がよい。
新車と中古車の総費用比較
新車と中古車の総費用を比較した場合、購入後長い期間乗るのであれば、中古車のほうが安く済むことが多いでしょう。これは、中古車は購入価格を抑えやすい一方で、新車の方が維持費は安い傾向にあるもののその差は購入額ほど大きくなりにくいためです。また、売却時の価格も新車の方が高いですが、長く乗るのであれば中古車との差は小さくなります。
そもそも、車を購入してから維持した上で、売却するまでの総費用は下記のように算出します。
<車の総費用の算出方法>
総費用=車両本体価格+維持費-売却金額
例えば10年間のスパンで考えた場合、車両本体価格の安さが総費用における大きなポイントになります。中古車の年式によっては、10年を超えて修理や部品交換の費用が上がったり、売却金額の低下幅が大きくなったりするものの、車両本体価格の差によって総費用を抑えられると考えていいでしょう。
ただし、購入から3~5年単位で考えた場合、新車は再販価値(リセールバリュー)が比較的高いことから売却価格が高くなる傾向があるため、総費用で中古車に勝る可能性があります。
- 車両本体価格:一般に中古車の方が安い
- 維持費:最近の車は故障も少なく、維持費の差は小さい。中古車の方が消耗品を交換するタイミングが新車より早く訪れる。また、税金が高くなるタイミングも中古車の方が早い。
- 売却金額:新車の方が高いが、長く乗れば新車の市場価値も落ちていく。
新車を選ぶメリット
新車を選ぶと、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、新車を選ぶメリットについて解説します。
自分の好みを反映できる
自分の好みを反映できるのは、新車を選ぶメリットのひとつです。新車を購入する際には車種やグレードを選べるだけでなく、ボディ・インテリアの色も選択できます。さらに、製造時に取り付けられる「メーカーオプション」の装備品や、販売店で装着される「ディーラーオプション」も自由に選択可能です。
また、限定グレードなどは中古車だと購入が難しいため、新車での購入に踏み切るしかない場合もあります。自分の車をオリジナリティあふれる仕様にしたい場合、新車で購入するのがおすすめといえるでしょう。
新車保証がついて安心
新車を選ぶメリットとして、多くの場合、新車を購入すると自動車メーカーが設けている「新車保証」が付くことも挙げられます。新車保証は「一般保証」と「特別保証」に大別できます。
一般保証は、新車登録から3年間または走行距離6万km以内であれば、消耗品以外の部品が保証対象です。特別保証はエンジンなどの走行における重要部品について、5年または走行距離10万kmに達するまでのあいだを保証します。
中古車でも新車保証の期間が残っていた場合、追加費用を払えば保証を継承できるものの、購入時から長期にわたって保証が付くのは大きな安心材料となるはずです。
故障の不安が少ない
故障の不安が少ないことも、新車を選ぶメリットといえます。工業製品である自動車は走行距離を重ねるごとに、修理や部品交換が必要になります。定期的にメンテナンスを行っていたとしても、経年劣化は避けられません。したがって、中古車の場合は相対的に故障のリスクは高くなります。
一方で新車は、すべて工場出荷時の新品部品で構成されているため、故障リスクは限りなく低くなります。自動車メーカーの設計・製造上の不具合による「リコール」が生じる場合はあるものの、無償で点検・修理対応されるので安心です。
最新の装備を使用できる
新車を選ぶメリットには、最新の装備を使用できることも挙げられます。特に「自動ブレーキ」など進化が著しい最新の安全装備が備わるのは、ユーザーに大きな安心感を与えるでしょう。
また、最新の車には燃費性能向上のための装備も備わっており、維持費の削減において役割を果たします。「自動運転機能」が充実した新車なら、運転時の負荷軽減のメリットを得られるのはいうまでもありません。
購入から売却までに経済的なメリットが得られる
環境性能の高い新車の場合は、自動車税や自動車重量税などの軽減措置対象となることが多いため、購入時や維持中のコスト軽減になるのはメリットです。また、一部の人気車種はリセールバリューが高いことも多く、いわゆる「ワンオーナー」の車は売却時に高値で買い取られる可能性があります。
このように、維持中や手放す際に経済的なメリットが得られるのも、新車の特徴です。
新車を選ぶデメリット
メリットの多い新車ですが、決して利点ばかりではありません。ここでは、新車を選ぶデメリットについて解説します。
購入時の価格が高い
購入時の車両本体価格が高いことは、新車を選ぶ際のデメリットといえます。近年は原材料費や物流費などの高騰により、新車価格が上がっていることも懸念点といえるでしょう。また、最新技術を投じた装備の充実なども、新車価格上昇の原因です。
日本自動車工業会の乗用車市場動向調査によると、2025年度の調査では新車の平均購入価格は331万円となっています。2017年度の同調査では231万円だったので8年間で100万円も新車の平均購入価格が上がっています。
すぐに納車されない場合がある
新車を選ぶデメリットに、すぐに納車されない場合があることも挙げられます。これは、新車販売では在庫を持たず、注文後に色やオプション装備などの受注内容に応じて、順次製造する方式を採用していることが原因です。このため、納車までに1ヵ月以上かかるのは、すぐに新しい車に乗りたい人にとって不満を感じる材料かもしれません。
コロナ禍以降は半導体が不足し、多数の新車の納期遅れを生みました。現在は改善されつつあるものの、依然として人気車種は2~6ヵ月、場合によってはそれ以上の納期がかかります。
購入後すぐにリセールバリューが下がる
購入後にすぐリセールバリューが下がるのは、新車を選ぶデメリットといえるかもしれません。新車を購入すると、車種によっては1年で約3割もリセールバリューが低下するといわれています。
特に、フルモデルチェンジ直前に購入してすぐに旧モデルとなった車や一部の不人気色の車、輸入車などは注意が必要です。
中古車を選ぶメリット
一度でも登録(または届出)されてナンバープレートが付いた中古車には、新車にはない、いくつかのメリットがあります。ここでは、中古車を選ぶメリットについて解説します。
購入価格を安く抑えられる
購入時の車両本体価格を安く抑えられるのは、中古車を選ぶ大きなメリットです。一度ナンバーが付いて走行した中古車の価格は、一部の希少車などを除き、新車より下がることが一般的です。
中古車の価格は市場の需給バランスによって決まるため、車種やグレードなどによっては、新車価格よりも手頃な金額で購入できるでしょう。また、年式が古かったり、走行距離が多かったりする中古車であれば、さらに安く購入できます。
すぐに乗り始められる
中古車を選ぶメリットには、すぐに乗り始められることも挙げられます。なぜなら、中古車は在庫として存在する車を売買するためです。
納車まで数ヵ月かかる新車に比べ、中古車は通常の場合、数日~数週間で納車されます。急いで車を使う必要がある場合には、大きなメリットがあるといえるでしょう。
絶版車種やグレードを選べる
絶版車種やグレードを選べるのは、中古車を選ぶメリットのひとつです。すでに生産が終了した車種やグレードは、新車で購入できません。
しかし、選択範囲を中古車まで広げれば、探すのに時間がかかるかもしれませんが、絶版車種・グレードを入手できる可能性が高くなります。新車時は高額で手が届かなかったけれど、どうしても欲しかった車を、中古車になってから安く購入することも可能です。
気軽に使用したり、カスタマイズできたりする
車を気軽に使用できることは、中古車を選ぶメリットとして挙げられます。新車の場合、リセールバリューを気にして傷つくのを極端に恐れることもあるかもしれません。安く購入した中古車なら、実用の足や運転の練習用として、多少の傷も気にせず割り切って使用できるでしょう。
また、部品交換などのカスタマイズについても同様です。カスタマイズ前提で中古車を安く購入して、自分の好みでオリジナリティあふれる車に仕上げることもできます。
中古車を選ぶデメリット
中古車を選ぶと、デメリットがあることも忘れずにおきたいところです。ここでは、中古車を選ぶデメリットについて解説します。
好みの色やグレード、装備が見つからない場合がある
中古車を選ぶデメリットのひとつに、好みの色やグレードが見つからない場合があることが挙げられます。中古車はあくまで市場に流通する在庫から選ぶしかないため、希望の色やグレードだけでなく、価格や状態も条件にマッチした車を探すのに、手間や時間がかかる可能性があります。
また、製造工程で装着されるメーカーオプションは新車時のオーナーの好みに依存し、後からでは装着できません。例えば、好みの色に加えてサンルーフを装着した車を探すのは、車種によってはかなり難しくなる可能性があります。
個体差が大きい
個体差が大きいのは、中古車を選ぶデメリットに挙げられます。歴代のオーナーの数にかかわらず、車の使い方やメンテナンス頻度、走行距離や保管する環境などによって、車の状態は個体ごとに大きく変わってくるからです。場合によっては、ワンオーナーでも状態が悪い中古車もあります。
中古車選びの際には、「点検整備記録簿」に過去の法定点検や車検などでの整備がきちんと記録されている個体を選びましょう。反対にいえば「記録簿なし」の中古車は、リスクが高いといえます。
年式が古い車は故障のリスクが高く、維持費がかかりやすくなる
故障のリスクが高くなるのは、新車から長い期間が経った年式の古い中古車を選んだ際に、避けられないデメリットです。これは、各部品の経年劣化・消耗によるもので、修理に関する出費もかさむ可能性があるでしょう。
また、新車登録から13年を超えると、自動車税や自動車重量税などの税金が高くなるため、維持費が上がる点にも注意が必要です。
保証期間が短い
中古車のデメリットとしては、新車に比べて保証期間が短いことも挙げなければなりません。年式の浅い中古車であれば、まだ残っている自動車メーカーの新車保証を継続できるものの、新車保証が切れた中古車は、修理費用が全額自己負担になります。
また、販売店単位で保証が付いている場合でも、新車保証に比べて1~3ヵ月程度、走行距離にして1,000~5,000kmといったものが多い傾向です。中には3年間または走行距離無制限といった長い保証もあるものの、販売店によってはほとんど保証期間が付かない場合もあります。
新車・中古車購入のそれぞれに向いている人
新車と中古車の購入にはさまざまなメリット・デメリットがあり、選ぶのに迷うこともあるかもしれません。最後に、新車・中古車の購入のそれぞれに向いている人について解説します。
新車購入に向いている人
新車購入に関しては、最新車種の信頼性の高さや安全装備の充実度を重視する人に向いています。また、新車注文時に仕様を好きなように選びたかったり、高いリセールバリューを気にしたりする人も新車購入に向いています。
加えて、車の購入予算に余裕があったり、リセールバリューを意識して、短いスパンで売却することを検討していたりする人にもおすすめです。
中古車購入に向いている人
中古車購入に向いている人は、コストパフォーマンスを重視している人が挙げられます。車両本体価格が新車より安い中古車は購入費用を抑えられるため、総費用を下げることができるでしょう。
また、運転に不慣れな人や運転免許取得間もない人も、中古車であれば気軽に運転できるのでおすすめです。転勤などで急いで移動手段を入手する必要がある人や、次の車検有効期限までの短期間しか車を必要としない人なども、中古車購入に向いているといえます。
総費用を下げるためには自動車保険も見直そう
新車と中古車にはそれぞれの購入メリットがありますが、総費用で見れば中古車を長く乗るほうが有利になりやすいでしょう。ただし、各部品の劣化に伴う修理費用や保険料などの維持費次第では、中古車でも総費用が高くなる可能性があります。維持費を下げるためにも、自動車保険の契約も定期的に見直し、保険料を安くしたいところです。
なお、自動車保険の内容は保険会社によって異なり、保険料も変わってきます。自動車保険は複数の保険会社に見積もりを依頼して、比較・検討してください。
難点としては、各保険会社のウェブサイトで見積もり依頼はできるものの、手間や時間がかかること。そこで、自動車保険の一括見積もりサービスを利用して、手軽に見積もりを依頼するのがおすすめです。
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