
ガソリン価格が高止まりする中、車のエアコンをフル稼働させたら燃費は悪くなるのか、気になっている人もいるのではないでしょうか。車のエアコンの仕組みを理解した上で、効果的な使い方をしたいところです。
この記事では、車のエアコンの燃費に対する影響とエアコンの仕組みのほか、エアコンの効果的な使い方を解説。また、車のエアコンについて知っておきたいポイントと窓ガラスの曇りの取り方についてご紹介します。
記事の要約
- 冷房は使用する状況によって数%~10%程度、燃費が悪くなる。
- 暖房はエンジンの排熱を使うため、燃費への影響は基本的に小さい。
- エアコンはオート設定にし、外気導入と内気循環の使い分けをするのが効果的。
もくじ
車のエアコンの仕組み
車のエアコンの冷房は、液体(冷媒)を蒸発させ、気体に変える際に周囲の熱を奪う「気化熱」の原理を利用しています。気体は再び凝縮され、液体に戻る仕組みになっています。これは、家庭用エアコンも同じ原理です。
具体的には、冷媒となるエアコンガスを「エバポレーター」で蒸発・気化させ、熱と湿度を奪います。低温・低圧になったエアコンガスは「コンプレッサー」に送って圧縮することで高温・高圧化。その後「コンデンサー」で再び冷却・液化されエバポレーターに…といった循環を繰り返しています。
車のエアコン(冷房)は燃費に悪影響を及ぼす
車のエアコンを使用することで、燃費に悪影響を及ぼす可能性が高くなります。ただし、燃費を悪化させるのは「A/Cスイッチ」オンの冷房時のみです。これは、エアコンガスを凝縮するコンプレッサーが稼働することでエンジンの負担が増し、燃料を多く必要とするのが理由です。
目安としては、冷房使用時は状況によって燃費が数%〜10%程度、条件が悪いと20%ほど落ちることがあります。特に、外気温が高い日・乗車直後(車内が高温)・設定温度を低くしすぎた場合・低速走行や渋滞が多い場合は、コンプレッサー負荷が上がりやすく影響が大きくなります。
ちなみに、車の暖房は燃費には影響しません。なぜなら、車の暖房はエンジンの排熱を利用して冷却水(クーラント)を暖め、その熱で車内に温風を送る仕組みであり、燃料を消費するコンプレッサーとは無関係だからです。もちろん、暖房使用時に「A/Cスイッチ」をオンにすれば、燃費は悪化する可能性があります。
なお、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(BEV)に関しては、暖房の熱源として燃料やバッテリーの電力を使うため、暖房であっても燃費・電費が悪くなるでしょう。
車のエアコンの効果的な使い方
車のエアコンを使う場合は、車内を効果的に冷やしたり暖めたりしたいところです。ここでは、車のエアコンの効果的な使い方について解説します。
シーン別:燃費と快適性を両立するコツ
- 乗車直後(車内が暑い):まずは窓を少し開けて熱気を逃がしつつ外気導入で走り出し、車内温度が下がってきたら窓を閉めて内気循環に切り替える。
- 走行中(一定速度で巡航):温度を下げすぎず、オートで風量を任せる。体感が寒いときは温度を上げ、風量を手動で極端に弱めすぎない。
- 渋滞・短距離:冷え切るまで強風にしがちなので、設定温度を適正に戻す。停止前は送風で乾燥させる(におい対策)。
- 高速走行:窓開けは空気抵抗が増えやすいため、基本は窓を閉めてA/Cの効率を優先する。
- 雨天・曇りやすいとき:安全優先で、外気導入+A/C+デフロスターで早めに視界を確保する。
設定は「オート」にする
車のエアコンは、設定を「オート」にするのが簡単で効果的な使い方といえるでしょう。オートモードでは、センサーを使って車内の温度や日差しなどを検知します。その上でエアコンの設定温度に合わせて風量や冷暖房の切り替えのほか、吹き出し口の切り替えなどを自動で調整します。
オートモードにするには「AUTOスイッチ」を押すだけです。夏場の設定温度は25℃前後を目安にし、暑さ・日差し・同乗者の体感に合わせて調整するとよいでしょう。
外気導入・内気循環のモードを使い分ける
車のエアコンの効果的な使い方として、「外気導入」と「内気循環」のモードを使い分けることが挙げられます。エアコンの使用時には、基本的に外気導入モードを使用して、車内を換気します。しかし、車内を急速に冷やしたかったり暖めたかったりする場合には、内気循環モードを使用するのがおすすめです。
具体的には、夏場の暑い日は窓をすべて全開にするとともに、エアコンを外気導入モードにして走り出します。車内にこもった熱を取り去ったところで、窓を閉めて内気循環モードに切り替えると、車内をすばやく効果的に冷やすことができるでしょう。
なお、内気循環を長時間続けると車内の空気がこもりやすいため、状況を見て外気導入に戻し、適度に換気するのがおすすめです。ただし、トンネルや交通量の多い場所では無理に外気を入れないなど、安全を優先してください。
車のエアコンについて知っておきたいポイント
車のエアコンは、覚えておくと得をする知識がいくつかあります。ここでは、車のエアコンについて知っておきたいポイントについて解説します。
停止前に「送風」にしてエアコン内のカビや雑菌発生を防ぐ
車のエンジン停止の5~10分前に「送風」モードにするのは、車のエアコンについて知っておきたいポイントといえます。なぜなら、冷房運転によって溜まったエアコン内の水分を除去し、乾燥させるのに効果的だからです。これにより、エアコン内部のカビや雑菌の発生を防ぐことができます。
目的地が近づいたらエアコンを「送風」モードにする習慣を付ければ、次に作動させたときに感じるすっぱい臭いから解放されるはずです。
エアコンを使わない冬場でも「A/Cスイッチ」をオンにする
車のエアコンについて知っておきたいポイントに、エアコンの冷房を使わない冬場でも「A/Cスイッチ」をオンにすることが挙げられます。この「A/Cスイッチ」作動が、コンプレッサーの故障を回避する可能性があるのが理由です。
コンプレッサーを冬場も定期的に動かすことで、内部にオイルを循環させて劣化を防ぐことができます。暖房の構造上「A/Cスイッチ」を押す必要はありませんが、コンプレッサーが故障すると大きな出費となるため、コンプレッサー保護のためにも月に1、2回はスイッチをオンにすることをおすすめします。
エアコンの効きが悪い場合はフィルターを交換する
車のエアコンの効きが悪い場合にはいくつか原因が考えられますが、フィルターを交換すると改善する可能性が高いことも、知っておきたいポイントに挙げられます。
エアコンのフィルターは汚れや詰まりが発生しやすいため、1年または走行距離1万km程度を目安に交換しましょう。通常は助手席のグローブボックスの中にあるため、自分で交換することも難しくはありません。
窓ガラスの曇りの取り方
雨の日や冬場の寒い日などに車の窓ガラスが曇ったときには、どのようにすれば簡単に取れるのかも覚えておくと、安全かつ安心なドライブになるでしょう。ここでは、窓ガラスの曇りの取り方について解説します。
<車の窓ガラスの曇りの取り方>
- 外気導入を使用する
- A/Cスイッチをオンにする
- デフロスターを使用する
エアコンの外気導入モードや「A/Cスイッチ」を使用することで、簡単に窓ガラスの曇りを取ることができます。この際に「デフロスター」という扇形に波形の矢印がついたスイッチをオンにすると、より速く曇りを除去することが可能となるはずです。
まとめ
車のエアコンは、冷房(A/Cオン)時にコンプレッサーが動くことで燃費が悪化しやすい一方、暖房(A/Cオフ)は基本的に燃費への影響が小さめです。燃費を落としにくく、快適・安全に使うには次のポイントを意識しましょう。
- 設定はオートを基本にし、温度を下げすぎない(夏場は25℃前後を目安に調整)
- 乗車直後は外気導入+窓開けで熱気を逃がし、冷えてきたら内気循環に切り替える
- 高速走行は窓を閉め、A/Cで効率よく冷やす
- 停止前は送風で内部を乾かし、においの原因を減らす
- 曇り取りは外気導入+A/C+デフロスターで早めに視界を確保する
日々の運転では、こうした小さな工夫の積み重ねが燃費差につながります。あわせて固定費も見直したい場合は、自動車保険の補償内容と保険料を比較して、ムダがないか確認してみてください。自動車保険の見直しには一度に複数社の見積もりが取れる一括見積もりサービスをぜひご活用ください。







