車を運転するのであれば必ず入っておきたい自動車保険ですが、申し込んでから補償が開始されるまでに何日かかるのでしょうか?また、自動車保険の手続きを納車日まで忘れていたという場合、即日で加入・補償開始ということは可能なのでしょうか?
もくじ
代理店型なら最短即日、ダイレクト型なら基本的に最短翌日から
自動車保険の加入手続きは契約会社の比較や補償内容の吟味を考えると余裕をもって行うのが吉ですが、代理店型であれば最短で申し込み当日から、ダイレクト型(ネット型)では基本的に最短で申し込みの翌日から補償を開始できます。どうしても今日から補償を開始したいという場合は自動車保険の代理店に行って手続きを行うとよいでしょう。書類の不備などがあると申し込みを完了できないので事前に電話などして必要なものなどを聞いておきましょう。
ダイレクト型はWeb上で申し込みができるので代理店型よりも早く補償を開始できそうですが、ほとんどの会社で最短でも翌日の午前0時からとなっています。これはWeb上でいつどこでも申し込めるがゆえに、不正な保険金の請求を防ぐためと考えられます。監視カメラなどがなく記録に残らないような場所で事故を起こした場合、その場ですぐに加入できるようにすると事故を起こした後に自動車保険に加入して保険金を請求するということもできてしまいます。こうしたリスクを避けるために、ダイレクト型の自動車保険では即日での加入はできません。
保険料の支払方法によって最短の補償開始日が変わる場合も
保険料の支払方法によって最短の補償開始日が変わる場合もあります。クレジットカード払いなどの場合は最短の日付で補償を開始できる場合が多いですが、銀行振り込みやコンビニで払込票を使って保険料を支払うような場合では最短の補償開始日を選択できない場合があります。希望の払込方法があるのであれば余裕を持った日付で申し込むのがよいでしょう。
納車前でも自動車保険に申し込める!
納車日から自動車保険の補償を受けられるよう、余裕をもって申し込むためには納車日前に加入手続きを行う必要があります。「納車日前で車が手元になくても加入手続きをすることができるの?」と疑問に思う人がいるかもしれませんが、問題なく行えます。
自動車保険は車が手元になくても加入する車の情報(型式、車名、初度登録年月、登録番号など)があれば申し込むことができます。これらは車検証に記載されているので納車前であっても自動車保険に加入することができます。
車検証は通常、自動車の新規登録手続きが完了した際に運輸支局で発行され、車の納車日に車とともに渡されますが、納車の数日前には車を購入した販売店に届いています。販売店に車検証のコピーをもらうか、申し込みに必要な車の情報を教えてもらって納車前に自動車保険の加入手続きを進めましょう。
自動車保険の申込みに必要な車の情報
- 型式
- 初度登録年月
- 登録番号(ナンバープレート)
- 車台番号
- 車両所有者
- 車両使用者
他に必要な情報がある場合もありますので、申込先の保険会社に必要な情報をご確認ください。また、中古車で変更前のナンバープレートが付いている場合は変更後の登録番号で加入手続きをしてください。
納車前の車でも一括見積もりができる!
車両入替は納車当日でも可能
すでに自動車保険に加入していて、車を買い替える場合は車両入替の手続きが必要となります。車両入替を行わないと新しい車が補償の対象となりません。この車両入替の手続きも「変更希望日=納車日」として事前に行っておくことが望ましいのですが、万が一忘れてしまっていても納車日当日に車両入替の手続きを行うことも可能です。Web上のマイページや電話などで手続きを行えるので気が付いた時点ですぐに手続きを行いましょう。
また、すでに納車済みだという場合は新しい車で補償を受けるために早急に手続きを行ってください。納車日を過ぎている場合はWeb上のマイページでは手続きできず電話での受付となる場合が多いです。なお、自動車の取得後30日以内などと設定されている猶予期間を過ぎると車両入替ができずに新規契約となってしまいます。等級を無駄にしないように早めに手続きを行うことが大切です。
車を買い替えたときには自動車保険の車両入替を忘れずに!
車を買い替えた時には保険会社に連絡して「車両入替」という手続きを行う必要があります。この手続きを行わないと、今まで入っていた自動車保険の補償を新しい車にも適用することができません。車を買い替えた時に必 ...
1日自動車保険は自分の車を対象にできないので注意
1日自動車保険はWeb上やコンビニなどで申し込みでき、当日でも申し込み可能です。そう聞くと、「納車日に補償開始が間に合わないから1日自動車保険でその場をしのごう」と思う人がいるかもしれませんが、残念ながらそのようなことはできません。なぜなら、1日自動車保険では自分の車は対象外となっているからです。
1日自動車保険は本人名義の車の他に、配偶者が所有している車、自家用乗用車は(普通自動車・小型自動車・軽四輪自動車)以外の車、法人所有のレンタカーやカーシェアリングの車、一部の高級車などが補償の対象外となっています。
自動車保険の手続きを忘れていたというときは、代理店に行って即日加入できる代理店型の自動車保険を案内してもらうか、その日は車に乗るのをあきらめてダイレクト型(ネット型)の自動車保険の加入手続きを行うかのどちらかの手段を取ることになります。
1日自動車保険はどんな車が対象?
実家に帰省した際に親の車を運転する、友人と交代で運転をしながらドライブに出かけるなど、普段あまり自動車に乗らない人が、1日や数日だけ車を運転したいといったような機会は思いがけず訪れます。1日だけ車を運 ...
余裕をもって手続きを行おう
繰り返しになりますが、自動車保険は代理店型の場合は最短即日、ほとんどのダイレクト型の場合は最短翌日から補償を受けることができます。しかし、ギリギリまで自動車保険のことは考えなくてもよいというわけではありません。慌てて加入すると必要な補償が漏れてしまっていたり、逆に必要以上の補償内容になってしまっていたりする恐れがあります。補償が過剰な場合は余分に保険料を支払うだけですが、契約していると思っていた補償内容を実際には契約していなかったという場合では、事故を起こしても補償対象とならずに自腹で支払うという事態になる可能性もあるのです。
また、補償内容を過不足なく申し込むため以外にも保険料の面からも余裕を持った手続きをおすすめします。自動車保険の保険料は契約する保険会社によって異なります。特に、代理店型はダイレクト型と比べて保険料が高い傾向にあります。保険料を安く抑えたいという場合は余裕を持った日程で一括見積もりサイトなども活用して各保険会社を比較して決めるのがよいでしょう。
自動車保険を安くするには一括見積もりがおすすめ!
※当サイトの自動車保険一括見積もりサービスでは保険始期日当日の見積りを取ることはできません。予めご了承ください。
著者情報
堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。