車を購入する場合、購入費用や税金等で必要になる初期費用の他に維持費も考えなくてはいけません。車の所有にはどのようなコストが必要となるのでしょうか。車の維持費として必ず必要となるものについて確認しておきましょう。また、節約できる部分についてもおさえておきましょう。
まずは、車を取得する時に必要な費用
費用目安(法定費用)
車取得時の諸費用は取得する車の車種や購入時期によって異なりますが、新車の場合は一般的に車両本体価格の10%~20%程度かかるとされています。絶対に必要な費用としては、税金関連やナンバー取得費用、リサイクル料金などです。それらは先払いで車取得時に支払わなければいけない費用なため念頭に置いておきましょう。
- 自動車税種別割
- 自動車税環境性能割
- 自動車重量税
- 自賠責保険
- 法定預かり金(自動車の登録や車検時にかかる印紙代)
- 自動車リサイクル費用
新車を購入した場合は、車検時に支払う自動車重量税や自賠責保険も購入時の費用として支払います。自動車の車検は2年ごととなっていますが、新車の場合は、新車登録から3年後が初回の車検となります。
中古車を購入する場合は、車検の有無を必ず確認しましょう。購入時に車検が切れている場合、車両本体価格は安くなっていることが多いですが、車検を通さないと公道を走ることができません。また、車検には維持費の中で比較的大きな費用がかかるので、車検が残っている場合もどれだけ残っているのかは確認すべきです。
エコカーを購入した場合は、エコカー減税やグリーン化特例が適用されます。自動車税環境性能割や自動車重量税、自動車税(軽自動車税)に優遇措置が設けられています。適用対象車によって税率が異なっており、それぞれの税金によっても対象期間が決められているため注意しましょう。(一般社団法人_日本自動車工業会)
車の維持に必要な費用
税金
車を取得した時にも、購入費用の他に様々な税金を支払っていますが、車の維持にも税金が発生します。
自動車税 / 軽自動車税 | 自動車重量税 | |
---|---|---|
請求期間 | その年の4月~翌年3月 | 車検期間 |
支払い時期 | 5月(6月の自治体もあり) | 車検時 |
保険やローンの金利
保険
車を所有すると強制加入となっている自賠責保険に加入し、車検時に支払います。自賠責保険の保険料や補償内容は一律法律で決まっており、自賠責保険の補償内容に不足する部分を任意保険の自動車保険で補います。一般的に自動車保険というと任意保険の方を指します。
任意保険での自動車保険は、加入しなければその分費用が掛からない部分となりますが、自動車保険・共済の加入率は88.7%と高い割合となっています(損害保険料率算出機構「2024年度自動車保険の概況」より)。万が一、自動車事故を起こしてしまい、死傷事故となってしまった場合などの賠償に備えるためにも自動車保険に契約されている方が多いという数字になっています。
自賠責保険 | 任意保険(自動車保険) | |
---|---|---|
加入 | 強制 | 任意 |
支払い時期 | 車検時 | 契約内容により異なる |
自動車保険は、強制加入の自賠責保険とは違い、自分に合った補償内容で契約することができます。保険会社も顧客獲得のために様々なサービスを行っていますので、自分に合った補償内容やプラン、サービスを選択することにより保険料を節約することが可能な部分です。そのため自動車保険は、多くの保険会社を比較して選べば、必要な補償をより安く契約することができます。自動車保険を契約する時には一括見積もりサイトなどを利用し保険料の比較を行ってみましょう。
SBIの保険比較インズウェブでは、保険料が安くなった平均額で37,154円というアンケート調査結果もあります。アンケート回答者の内、25%の人は5万円以上安くなったと回答しており、自動車保険は比較で安くできるということを表しています。ぜひ、一括見積もりサイトを利用し比較を行ってみてはいかがでしょうか。(SBIの保険比較インズウエブを初めて利用された方2024年アンケートより)
-
自賠責保険とは?任意保険との違いや補償範囲など基礎知識を解説
新車の納車前には、自賠責保険の加入が必須です。自賠責保険は加入が義務付けられた「強制保険」で、加入忘れや更新忘れには罰則があります。しかし、自賠責保険という言葉を聞いたことがあっても、具体的な内容や特 ...
-
自動車保険の加入率はどのくらい?
強制保険ともいわれる自賠責保険に対して、自動車保険は任意での加入となっています。自賠責保険では補償が十分でないことが多いため、多くの方が自動車保険に加入していますが、実際のところ自動車保険の加入率はど ...
ローンの金利
車をローンを組んで取得した場合は、借入金額の支払いに加え、それに対する金利も支払わなくてはいけません。ローンを組んで車を取得した時は、維持費として考えておきましょう。資金に余裕ができたタイミングでの一括返済や金利の低いローン会社での借り換えなどを検討することも維持費の節約に効果的でしょう。
ガソリン代や駐車場代
ガソリン代
車は移動手段として取得するため、車を所有すると走行するためのガソリン代などの走行費用がかかります。車種によって1Lあたりの走行距離(燃費)が変わるため、ガソリン代がどのくらい必要かは車によって違います。そのため、購入した車や利用頻度によって毎月のかかる費用は人それぞれでしょう。
また、ハイブリッド車やディーゼル車だと燃油代が節約できますし、電気自動車であればガソリン代がかかりません。ガソリン代が維持費としてかかることを考えて車選びをするのも維持費節約のポイントではないでしょうか。電気自動車の場合は、ガソリン代の代わりに電気代がかかりますが、ガソリン代より安く、費用をおさえられることが電気自動車のメリットでもあります。
また、車は大きな買い物です。思い切って車を取得したら家族で遠方に出かけることもあるでしょう。そうした場合には、走行費用として高速代や有料自動車道の利用料なども必要になることを覚えておきましょう。
駐車場代
新車、中古車を問わず車を取得したら必ず車庫証明が必要になります。車庫証明の正式名称は「自動車保管場所証明書」と言い、車は駐車場の登録を行って所有します。そのため、自宅や所有地に駐車スペースがない場合は、車の駐車場代がかかることも維持費用として考えておかなければいけません。駐車場代は地域や土地事情によって異なり、東京都が一番高く大体月30,000円以上の価格に対して地方は月1,000円以内のところもあるなどばらつきがあり、全国平均では月8,500円程度です。
整備(車検)やメンテナンス代
整備(車検)代
車検は正式名称を「自動車検査登録制度」と言います。所有する車が国の定める安全基準を満たしているか定期的に検査しなければいけない義務となっています。新車は、新車登録から3年後が初回でその後は2年ごとに検査を行わなければいけません。
車検時に、自賠責保険料や自動車重量税等を車検代と一緒に支払いますが、車検費用だけでは、10万円前後が一般的です。自動車を購入したディーラーでも行ってもらえますし、ガソリンスタンドやカー用品店、自動車修理工場等で対応しており、価格帯もそれぞれです。車検の点検項目は法定点検項目として自動車点検基準が定められているので、車検価格の安い場所で車検を行うことも節約のポイントになります。
メンテナンス代
車は大きな事故につながる危険性のある乗り物です。日頃から十分にメンテナンスを行い、安全な状態で走行する事が大切です。そのためにはメンテナンス費用も掛かることも気を付けておく必要があるでしょう。
- オイル交換及びオイルエレメント代
- ダイヤ交換代
- その他修理代 など
自動車保険の節約で車の維持費を下げよう
車を取得すると初期費用とは別に必ず維持費も必要になります。車は、維持費がかかることを考えて購入しなければいけません。また、維持費として忘れてはいけない税金は、取得する車によって変わります。維持費用をおさえるため、購入時には、車の維持に必要なコストも考えて購入する車を決めるとよいでしょう。
自動車保険の加入率は高く、多くの方が万が一の補償のために加入していると言えるのではないでしょうか。自動車保険はそれぞれの保険会社がさまざまなプランで商品を販売しています。自分に必要な補償内容で各保険会社を比較し、できるだけ安い保険料で契約することもランニングコスト節約のポイントとなります。維持費で削減できる部分に自動車保険の保険料があることを知っておきましょう。一括見積もりサイトを利用すれば必要な補償を安い保険料で契約できる保険会社が手軽にみつかるかもしれません。