近年、価格の安さなどを背景に軽自動車に人気が出ています。自動車保険についても普通乗用車と比べて保険料が安いというイメージを持つ人が多いですが、実際のところはどうなのでしょうか。軽自動車の自動車保険料の相場についてお伝えします。
軽自動車が人気な理由
ここ数年、TVCMや街中で軽自動車を見かける機会が、以前よりも増えてきたと思いませんか。実際、2017年度の新車販売台数では、軽自動車が全体の新車販売数に占める比率は35.7%と新車を購入する人の3人に1人以上が軽自動車を選んでいるのです。(日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会発表の統計数字より)
軽自動車が支持される理由として、軽自動車協会連合会のHPでは、軽自動車の魅力を次のように挙げています。
- 購入価格が安い
- 購入時の税金が安い
- 燃費が良い
- 維持費がかからない(税金、任意保険料)
- 小まわりが利く
最近ではこれらにくわえ、デザイン性に優れた軽自動車が増え、女性がかわいいと思う軽自動車が増えたことが女性に選ばれる理由のひとつになっています。
また、軽自動車は車にかかるコストが低いことが上記からうかがえます。そのため、セカンドカーとして購入されることも少なくはありません。車購入時の初期費用、維持費を抑えることが出来るのは、軽自動車の一番の特徴といえます。
軽自動車の任意保険の相場は?
一般的に軽自動車の任意保険料の相場は他の乗用車に比べて安い、というイメージを持っている方が多いかと思います。では、なぜ軽自動車の任意保険料が安いのかはご存知でしょうか。
軽自動車の任意保険料の相場が安い理由は、次のような理由が考えられます。
- 事故率が低い
- 相手に与える被害が少ない
任意保険は事故の際の救済として使用する性質上、いずれも事故に関する内容となっています。事故率が低ければ、保険会社にとって保険金を支払う可能性が小さくなりますし、軽自動車は普通乗用車よりも規格が小さく、重量も軽いので、相手側への損害が少ないという理由から、事故が起こっても保険金の金額が小さくて済みます。任意保険料が安いのも軽自動車を選ぶうえでのメリットといえます。
軽自動車の任意保険が安い理由はわかりましたが、軽自動車の任意保険料の相場は他の自動車に比べてどれくらい安いのでしょうか。軽自動車の任意保険料の相場を調べてみました。

軽自動車、小型乗用車、普通乗用車それぞれ同条件で、見積もりを取り、任意保険料をそれぞれ比較してみました。
軽自動車 | 小型乗用車 | 普通乗用車 | |
---|---|---|---|
代理店型A社 | ¥28,800 | ¥37,020 | ¥43,280 |
通販型B社 | ¥14,010 | ¥14,810 | ¥16,740 |
※画像はイメージです。
※代理店型とは対面で担当者を通じて契約等を行う保険会社
※通販型(ダイレクト型)とは電話やインターネットで契約等を行う保険会社
代理店型、通販型ともに軽自動車の任意保険料が最も安くなる結果となりました。
代理店型では、軽自動車と小型自動車では8,220円、軽自動車と普通乗用車では14,480円の差がありました。一方、通販型では、軽自動車と小型自動車では800円、軽自動車と普通乗用車では2,730円と差は小さいものの、軽自動車の任意保険料が最も安くなりました。
なお、上記の見積もり結果は仮の情報でシミュレーションを行った任意保険料となります。運転者の情報により、見積もり内容が変わってくるため、全ての方が同様の金額になるわけではありません。
今回の見積もり比較で注目すべきは、軽自動車の任意保険料の相場が安いということです。また、代理店型、通販型と選ぶ保険会社によっても任意保険料に差が出ることも分かりました。
軽自動車の任意保険料の相場は軽自動車以外の乗用車に比べて安い、というイメージはあながち間違いではないということです。
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軽自動車の型式別料率クラスは3段階
軽自動車には自家用普通乗用車や自家用小型乗用車の自動車保険料を決める要素の一つである型式別料率クラスが適用されていませんでしたが、2020年1月1日以降始期の契約では3段階のものが適用されるようになります。
型式別料率クラスとは、「対人賠償」「対物賠償」「人身傷害」「車両保険」の4つの項目について、それぞれ車の型式ごとに1~17の17段階(2019年12月31日始期までは1~9の9段階)のクラスに分け、クラスの数字が大きいほど保険料を高くしている制度です。保険金の支払実績が小さいほどクラスの数字が小さくなり、逆に多いとクラスの数字が大きくなります。同じ人が同じ補償内容で自動車保険の見積もりを取っても、車の型式の違いで保険料に差が生じるのです。
2019年までの契約では軽自動車には型式別料率クラスがなく、型式による保険料の差はありませんでしたが、2020年1月1日以降の契約では軽四輪乗用車を対象として型式別料率クラスが導入されました。ただし、17段階ではなく3段階と自家用普通・小型乗用車よりは保険料の差が小さくなっています。
型式別料率クラスの導入は、軽自動車人気の高まりから、保有車両の台数構成比が自家用普通乗用車や自家用小型乗用車と同程度まで拡大してきており、形状・構造・装備・性能なども多様化してきているため、軽四輪乗用車についても型式間で保険金の支払実績に差が出てきていることが理由です。
軽自動車の保険料を安くするには
保険料が安めの軽自動車ですが、保険料をさらに安くすることも可能です。とはいっても、保険料を安くする方法は、他の車と同じです。年齢条件や運転者の範囲を限定する、車両保険の補償範囲を狭くする、車両保険の免責金額を大きくするといった普通の対策がそのまま軽自動車にも当てはまります。当サイトでも保険料を安くする方法を様々に紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、自動車保険料を安くするには、補償内容の他に複数社の見積もりをとって保険料を比較することが重要です。同じ補償内容でも、販売コストや販売方針の違いなどで保険会社によって保険料に差があります。複数社に同じ条件で見積もりを取ることで、保険料が安い保険会社を選ぶことができるのです。
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まとめ
最後に、2015年軽自動車の税金が増税となったニュースを覚えていますでしょうか。以前より約1.5倍ほど金額が跳ね上がりました。それでも軽自動車の税金は、軽自動車以外の乗用車に比べ、安価になっています。
車を購入することは大きなイベントです。もし、あなたが車を購入する際は、軽自動車も選択肢のひとつに入れてみてはいかがでしょうか。また、既に軽自動車に乗っている方、あなたの保険料とシミュレーション結果はどれくらい差がありましたか。もし、シミュレーション結果の方が安い保険料が出ていたのなら、一括見積もりをすることをお勧めします。あなたの軽自動車にかかるコストをさらに節約できるかもしれません。