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交通事故の死亡・後遺症賠償額の高額ランキング

投稿日:2018年8月17日 更新日:

裁判例に見られる交通事故の死亡・後遺症賠償額の高額ランキングトップ20の集計をまとめました。

最高額は、平成23年11月1日に判決(横浜地裁)が出た人身総損害額5億2853万円の事案です。高額例の特徴としては、事故当時の被害者の年収の高さ、年齢の若さと後遺障害状態(脳に外傷性の損傷を受け、介護の必要となる期間が長い)等が挙げられます。

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死亡・後遺症による高額賠償TOP3

1位5843万円死亡
判決:平成23年11月1日 横浜地裁/被害者:41歳男性、眼科開業医
歩行者横断禁止規制のある国道を酩酊して横断を開始し第一車線中央付近で立ち止まっていた被害者に走行中のタクシーが衝突し、死亡させた。
被害者は、病院勤務を経て5年前に眼科クリニックを開設した41歳の眼科医。事故前4年間の平均所得が5,500万円を超える高額所得者であったため、逸失利益が4億7,850万円と高額となった。
被害者側は、医師は一般会社員のような定年もなく、70歳まで稼働できると主張したが、裁判所は、眼科開業医の就労可能年齢が70歳であることや所得水準が事故時と同程度であることの立証もないとして就労可能期間を67歳までとした。
事故状況から被害者に60%の過失を認定した。
2位45,381万円後遺症
判決:平成28年3月30日 札幌地裁/被害者:30歳男性、公務員
被害者が交差点を歩行横断中、普通貨物車が衝突し、外傷性脳内出血、外傷性くも膜下出血等の傷害を負い、遷延性意識障害の1級1号後遺症を残した。
症状固定後も引き続き46年の余命期間にわたって入院する必要があり、1年あたり840万円の医療費が認められ、また、将来の介護費も1年あたり219万円が認められた。
被害者は症状固定後、国民健康保険法に基づく保険給付等による助成を受けて、入院に伴う医療費を支払っていないが、今後も同様の保険給付等の存続が確実であるということができないことから、損害から控除すべき保険給付等は、当初の3年のものであるとされた。
3位45,375万円後遺症
判決:平成29年7月18日 横浜地裁/被害者:50歳男性、コンサルタント
被害者が信号のない交差点をバイクで走行中に、自動車と衝突し、被害者が外傷性くも膜下出血、急性硬膜外血腫等の傷害を被り、後遺障害1級1号の四肢麻痺等の重大な障害を残した。
コンサルタント業の収入として年2400万円を認定し、これを基礎として休業損害や逸失利益を算定しているため、総損害額が高額になっている。
なお、交差点に一時停止せずに進入したことから被害者に65%の過失、人身損害についてはヘルメットを適切に着用していなかったことが傷害や後遺障害の程度に大きく寄与したということから被害者に75%の過失を認定した。

逸失利益とは

賠償金額の算定にあたっては、よく「逸失利益」という言葉を耳にしますが、英語では「Lost Profit」と言い、「本来得られるべきであるにも拘らず、不法行為や債務不履行で得られなかった利益」を指します。
人損事故などでは、怪我の治療費や苦痛に対する慰謝料のほか、本来事故が無ければ得られたであろう給与・収入などが「逸失利益」として損害賠償の対象となります。
ただし、あくまで予測に基づくものであり、本当にそれだけの利益が事故が無ければ得られたのか、あるいはそれだけしか得られなかったのか(事故が無ければもっと利益を得られたのではないか)についての立証は困難であり、各個人の事情などをどれだけ考慮するか、どのように利益額に反映させるかは難しい問題となっています。
金額の算定にあたっては、「ライプニッツ係数」を用いることが多いです。
「ライプニッツ係数」とは、将来受け取るはずの金銭を前倒しで受けたるために得られる利益(中間利息)を控除する係数です。
(例)後遺障害(14級:喪失期間3年)の逸失利益(年収550万円の場合)
550万円×2.829(※1)×5%(※2)=777,975円

(※1)喪失期間3年に相当するライプニッツ係数
(※2)後遺障害14級に相当する労働喪失率

なお、中間利息を控除する係数については、「新ホフマン係数」も用いられていました。
「ライプニッツ係数」が利息を複利計算するのに対し、「新ホフマン係数」では単利計算をします。よって、「新ホフマン係数」を用いた方が控除される金額が少なくなり、被害者側には有利ではありますが、現在は「ライプニッツ係数」にほぼ統一されているようです。

認定された賠償額自体は高額となっていますが、ケースバイケースで被害者側の過失も適用されています。
被害者過失割合の大きいものとしては、平成23年11月1日横浜地裁の判決(高額ランキング第1位)の被害者過失割合60%(歩行者横断禁止規制道路の横断)、平成29年7月18日横浜地裁の判決(同第3位)の65%(バイクで交差点に一時停止せずに進入)・75%(人身損害について、ヘルメットを適切に着用していなかったことにより修正)などがあります。

自動車保険(対人賠償)から支払われる保険金は、損害賠償額から過失相殺、自賠責保険金が控除されたりした後の金額となりますが、高額賠償の可能性を考えて、万一加害者となってしまった場合にも、負うべき経済的負担が補填され安心できる補償内容になっているか、更新時には必ず確認するようにしましょう。

交通事故民事裁判例に見る人身総損害(死亡・後遺症)高額ランキング 20

順位認定総損害額態様裁判所事件番号判決
年月日
事故
年月日
被害者
性別・年齢
被害者
職業
出典
15億2853万円死亡横浜地裁平成22年(ワ)第6587号2011/11/12009/12/27男・41歳眼科開業医自保ジャーナル
1870号
24億5381万円後遺札幌地裁平成27年(ワ)第558号2016/3/302009/1/7男・30歳公務員自保ジャーナル
1991号
34億5375万円後遺横浜地裁平成27年(ワ)第24号
平成27年(ワ)第1005号
2017/7/182012/11/1男・50歳コンサルタント自保ジャーナル
2008号
44億5063万円後遺札幌地裁平成31年(ワ)第361号2021/8/262012/8/17男・19歳大学生自保ジャーナル
2108号
54億3961万円後遺鹿児島地裁平成27年(ワ)第368号2016/12/62010/11/9女・58歳専門学校
教諭
自保ジャーナル
2001号
63億9725万円後遺横浜地裁平成18年(ワ)第4571号2011/12/272003/9/14男・21歳大学生自保ジャーナル
1865号
73億9510万円後遺名古屋地裁平成21年(ワ)第76号2011/2/182007/4/13男・20歳大学生自保ジャーナル
1851号
83億9095万円後遺神戸地裁平成26年(ワ)第1026号2017/3/302009/12/3男・32歳ティーチング
アシスタント
自保ジャーナル
1999号
93億8281万円後遺名古屋地裁平成13年(ワ)第1835号2005/5/171998/5/18男・29歳会社員交民
38巻3号694頁
103億7886万円後遺大阪地裁平成17年(ワ)第2633号2007/4/102002/12/11男・23歳会社員自保ジャーナル
1688号
113億7370万円後遺東京地裁
立川支部
平成24年(ワ)第2250号2014/8/272010/7/20男・7歳小学生自保ジャーナル
1947号
123億6750万円死亡大阪地裁平成16年(ワ)第8095号2006/6/212002/11/9男・38歳開業医交民
39巻3号844頁
133億6551万円後遺仙台地裁平成20年(ワ)第321号2009/11/172004/1/21男・14歳中学生自保ジャーナル
1823号
143億5978万円後遺東京地裁平成13年(ワ)第17934号2004/6/291997/4/24男・25歳大学研究科
在籍
交民
37巻3号838頁
153億5929万円後遺神戸地裁
伊丹支部
平成27年(ワ)第323号2018/11/272010/7/22女・14歳中学生自保ジャーナル
2039号
163億5618万円後遺名古屋地裁平成22年(ワ)第5137号2012/3/162007/10/26男・25歳美容室店長自保ジャーナル
1874号
173億5332万円後遺千葉地裁
佐倉支部
平成16年(ワ)第31号2006/9/272001/10/4男・37歳アルバイト判例時報
1967号108頁
183億4791万円後遺大阪地裁平成16年(ワ)第1808号2007/1/311996/10/21女・18歳高校生交民
40巻1号143頁
193億4614万円後遺仙台地裁平成17年(ワ)第1586号2007/6/82003/5/22女・25歳会社員自保ジャーナル
1737号
203億3678万円後遺千葉地裁平成16年(ワ)第431号2005/7/202000/8/18男・17歳高校生自保ジャーナル
1610号
出典:損害保険料率算出機構「2023年度自動車保険の概況
※上記判例は、判例掲載誌等により損害保険料率算出機構で把握した事例を対象としています。
※人身総損害額には弁護士費用、遅延損害金は含まず、過失相殺前、既払い金・自賠責保険金控除前の金額

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