車両の付属部品が盗難被害にあってしまう「部品ねらい」は、年々減少傾向にあります。しかし、車は、ホイール、ライト、エンブレムなど外装部品の多くが盗難の危険にさらされており、近年ではナンバープレートの盗難増加傾向にあるとのデータもあります。平成29年では部品ねらいの約半数44.9%がナンバープレートとなっています。(警察庁_生活安全企画課_自動車盗難等の発生状況について)また、カーナビやカーオーディオなど車の中の装備で高価な付属品が盗まれてしまった、というケースもあります。このように車の付属部品が盗難被害にあってしまった時には、車両保険で補償してもらう事は出来るのでしょうか。等級への影響など確認しておきましょう。
車の付属部品の盗難は車両保険で補償
車の外装パーツは手慣れた窃盗犯であれば簡単に取り外すことが出来るようで、外装部品、内装部品ともに販売目的で窃盗されてしまうことが多いようです。車両保険では、盗難被害はエコノミー型でも一般型でも補償対象となります。しかし、盗難の補償は、タイヤやその他の部品においても車と一体となっている事が補償の条件となります。自宅に保管されていた部品、例えば車庫に保管されていたタイヤなどは対象外ということです。これらは保険会社によって補償の条件が異なりますので確認しておきましょう。外出先でタイヤやホイールなどの外装部品が盗難にあってしまい、自走不能となった場合は、自動車保険のロードサービスに相談するとよいでしょう。ロードサービスは等級には影響せず、車両保険の契約が無くても利用できるサービスのため困った時には活用しましょう。
内装部品が盗まれてしまう場合もあります。カーナビやカーオーディオなどの高価なものを狙った窃盗もあります。車上荒らしなどにあった場合において、車にのせていた所持品は補償対象外となりますので、車上に残したまま車を離れる場合は、施錠などの管理をしっかり行うよう注意しましょう。出来るだけ車上にものを残したまま車を離れない事がベストです。盗難時に車の持ち主に過失があった場合などは、保険金が支払われない事もあります。自己管理を怠らない事も大切です。
ナンバープレートの盗難が増加しています!
「部品ねらい」に占めるナンバープレートの盗難割合は増加傾向にあり、44.9%と半数近くを占めています。ナンバープレートは犯罪に悪用するための目的で盗難される事が多いようです。ナンバープレートの盗難被害にあってしまった時には速やかに警察に盗難届の提出を行い被害の連絡をしましょう。
ナンバープレートが盗難にあってしまった場合は、再交付の手続きが必要になります。再交付の手数料は2,000円(希望、図柄入り除く)です。費用だけでなく手続きの手間もかかってしまい面倒です。犯罪に利用されてしまうのも心配ですし恐怖を感じてしまうでしょう。盗難リスクを避けるために盗難防止用のナンバープレートを固定するネジなども販売されていますので活用するとよいでしょう。
ナンバープレートが盗難にあい、番号を変更して再交付した場合は、保険会社に新しい番号の連絡が必要になります。ナンバープレートの番号の変更などは、保険会社に変更の通知の連絡が必要になりますので忘れないように連絡しましょう。
車の盗難は「全損」扱いで車両保険の補償を!
駐車していた車ごと盗難にあってしまった場合は、全損としての扱いで車両保険で補償を受ける事が出来ます。一般的に車両保険の契約があればエコノミー型でも一般型でも補償を受ける事が出来ます。
盗難防止のポイント
- 車から離れる時にはエンジンキーを抜き、ハンドルロックをする
- 窓は閉め、ドアは施錠する
- スペアキーを車内に保管しない、鍵は貴重品として管理する
- 照明設備が整っている明るい駐車場を選択する
- 車内に荷物は置かないように心がける
- 盗難防止機器を活用する(ハンドル固定装置・ナンバープレート盗難防止ネジ等)
盗難事故にあわないためには
自動車の盗難認知件数は2003年をピークとして5分の1以下に減ってはいますがいまだに数多くおこっています。自動車の盗難事故に遭わないためにはどうすればよいのでしょうか。その対応策についていくつか紹介し ...
盗難による被害は等級ダウンになるの?
車両保険を使うと等級に影響します。車の部品が盗難被害にあってしまった場合で車両保険の補償を受ける場合、車ごと盗難にあってしまい車両保険の補償を受ける場合、どちらも「1等級ダウン」の扱いとなります。そのため、部品の盗難など、1等級ダウンとなった場合の翌年度からの保険料アップとのバランスを考え車両保険を利用するかどうかを選択しましょう。
まとめ
車の盗難件数は減少傾向にありますが、「部品ねらい」におけるナンバープレートの盗難割合は増加しています。走行に必要な車の付属部品が盗難されてしまった場合、車ごと盗まれてしまった場合、どちらも車両保険の補償対象となります。車両保険は等級に影響するため、保険料とのバランスを考え車両保険で盗難の補償を受けるかどうか検討しましょう。
ナンバープレートの盗難は犯罪に利用する目的での盗難となっているため注意が必要です。車の所有者が自己管理をしっかり行う事も大切です。ナンバープレートが盗難にあうと再交付の手続きを行わなければなりません。ナンバープレートの番号が新しくなった時には必ず保険会社へ変更の連絡を忘れずに行うようにしましょう。