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車のタイヤ交換を自分で行うには?費用相場とセルフ交換の手順を解説

投稿日:2024年1月31日 更新日:

車のタイヤ交換は、自分で行うこと(以下、セルフ交換)が可能です。タイヤのセルフ交換は、必要となる器具を準備し、正しいステップを踏めば、誰でも行うことができます。セルフ交換を行うことで、業者への依頼時にかかる作業工賃を節約することができるでしょう。

ただし、セルフ交換には車の損傷や作業者のケガなどのリスクもあるので、くれぐれも注意しなければなりません。
この記事では、タイヤ交換の方法や種類、費用のほか、自分で交換を行う際に必要な手順と必要なものなどについて解説します。

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車のタイヤを交換する2種類の方法

車が装着しているタイヤを、新品のタイヤや氷雪路用のスタッドレスタイヤなどに換える方法は、大きく分けて2種類あります。まずは、車のタイヤを交換する方法についてご紹介します。

自分で交換する

セルフ交換は、ジャッキやレンチなど必要な器具をそろえ、適切な手順で行う必要があるものの、自分で行えば交換のための作業工賃がかかりません。

また、パンクなどのタイヤトラブルに遭ってスペアタイヤに交換するときやタイヤの装着位置交換(タイヤローテーション)が必要なときに、自分で対応できるのもメリットといえるでしょう。

業者に交換してもらう

車のタイヤ交換は、カーディーラーやカー用品店、タイヤ専門店などの業者に依頼することができます。プロの整備スタッフにより、安全かつ迅速に交換することが可能です。タイヤ交換が未経験の人や時間的な余裕がない人にとっては、便利といえるでしょう。

ただし、タイヤ交換を業者に行ってもらうと、一定の費用がかかります。業者のタイプや車種、交換するタイヤの本数によって異なりますが、一般的に作業工賃としては数千円から数万円程度が相場です。
費用がかかるとはいえ、ホイールバランス調整や使い古したタイヤの処理も行ってくれます。タイヤ購入の際には、車に合ったタイヤのアドバイスを受けられるのもプロに依頼するメリットといえます。

車のタイヤの「履き替え」と「組み換え」の違い

車のタイヤ交換には大きく分けて「履き替え」と「組み換え」という2つの方法があります。タイヤの交換工程が大きく異なるため、自分で行うか、業者に依頼するかを決める際の重要な基準となります。

ホイールごと交換する「履き替え」

履き替えとは、タイヤがついたホイールごと取り外し、別のタイヤとホイールのセットに交換する方法です。ジャッキを使って車を持ち上げ、ナットを緩めてホイールごと交換するだけなので、セルフ交換をする場合は一般的にこの方法になります。

自分で履き替えを行う主なメリットは、交換にかかる作業工賃を抑えられることです。しかし、適切な工具の使用や、車を安全に持ち上げる技術が必要であり、誤った手順で行うと車にダメージを与えたり、作業者がケガをしたりするリスクがあります。

タイヤのみを交換する「組み換え」

組み換えは、ホイールについては交換せず、タイヤのみを脱着する方法です。組み換えの作業にはタイヤチェンジャーという特殊な機器を使用し、ホイールからタイヤを取り外した上で、新しいタイヤを取り付けなければなりません。

また、組み換えの場合、組み付けたタイヤとホイールの重量を測定し、必要に応じてウエイトを取り付けるホイールバランス調整が必須です。この作業を正確に行うには専門的な技術とホイールバランサーという特殊な機器が必要になります。
このように、特殊な器具を用いた工程があるため、タイヤの組み換えは業者に依頼するのが一般的です。

タイヤの交換時期の目安

タイヤの交換時期は、主にタイヤの摩耗状態や使用年数、気候によって決定されます。ここでは、タイヤの交換時期の目安について解説します。

タイヤが摩耗あるいは劣化しているとき

タイヤの残り溝が1.6mmまで摩耗していると、使用限度を示す「スリップサイン」が現れます。スリップサインが1本でも現れた状態では、保安基準違反となり車検にも通らなくなるため、すみやかな交換が必要です。ちなみに、タイヤメーカーは、残り溝が4mm程度になった時点での交換を推奨しています。

また、使用開始から5年以上経過している場合は、ゴムの柔軟性を失い、十分な性能を発揮しなくなる可能性があるため、交換も考慮しながらタイヤの点検をすべきでしょう。
このほか、偏った摩耗やひび割れ、傷などもタイヤ交換の目安となります。このようなタイヤは、制動力の低下やタイヤバーストを引き起こすリスクが高まるためです。

スタッドレスタイヤ・サマータイヤに交換するとき

氷雪路での走行に適したスタッドレスタイヤへの交換時期は、初雪が降る1ヵ月前が目安とされています。概ね、11~12月頃と考えたほうがいいでしょう。サマータイヤへの交換時期は、3~5月頃が目安です。

ちなみに、スタッドレスタイヤの場合は、残り溝が新品時の50%になっているか、使用開始から3~5年経過した頃が性能低下するため、適切な交換のタイミングとされています。

車のタイヤをセルフ交換するメリットと注意点

車のタイヤをセルフ交換すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。また、気をつけなければならない点についても知りたいところです。
ここでは、タイヤをセルフ交換するメリットと注意点について解説します。

タイヤをセルフ交換するメリット

セルフ交換するメリットには、次のようなものが挙げられます。

作業工賃がかからずタイヤ交換の支出を抑えられる

タイヤのセルフ交換を行う最大のメリットは、作業工賃の節約でしょう。タイヤ交換のコストは、車種や本数、カー用品店やタイヤ専門店といった業者によって変わるものの、作業工賃は数千円から数万円程度かかります。
セルフ交換すると、この作業工賃を完全にカットできるのです。特に年間走行距離が多いなどの理由で頻繁にタイヤ交換を行う必要がある場合、長期的に見て大きな節約につながります。

パンク時やタイヤローテーションなどにも対応できる

自分でタイヤ交換ができるようになれば、パンクなどのトラブル時や偏摩耗を防ぐタイヤローテーション作業など、さまざまな状況に自分で対応できるようになります。パンク時にはロードサービスなどを呼ぶ必要もないため、無駄な待ち時間も発生しません。

タイヤをセルフ交換する際の注意点

タイヤのセルフ交換は、メリットばかりではありません。下記の点には注意が必要です。

タイヤ交換作業は重労働である

タイヤ交換作業は、一定以上の体力を要する重労働です。タイヤとホイールの重さは軽自動車で1本あたり約5kg、普通車の場合は約8~12kgになります。
このような重いタイヤを運んだり持ち上げたりする力が作業者には求められるのです。

タイヤ交換作業は時間がかかる

タイヤのセルフ交換に要する時間は、未経験者の場合、1本あたり約30分と見るのが妥当です。4本では約120分と、かなりの時間を要します。
時間的に余裕がない場合は、セルフ交換を避けるべきでしょう。

タイヤ交換作業はリスクを伴う

タイヤ交換作業は、正しい手順を踏まないと車の損傷やケガの原因となることがあります。特に危険なのが、車のジャッキアップ時です。また、ナットの締め付け具合やタイヤの回転方向など、気をつけなければ走行に支障をきたすようなポイントも存在します。
交換作業を安全に行える自信がない場合は、作業工賃がかかっても業者に依頼するほうが安心です。

車のタイヤをセルフ交換する際に必要な物

車のタイヤを自分で交換する際には、いくつかの器具を準備しなければなりません。ここで、車のタイヤをセルフ交換する際に必要な物をご紹介します。

ジャッキ

ジャッキとは、車を持ち上げるための器具です。スペアタイヤなどといっしょに車に搭載されていることが多いのは、軽量かつコンパクトで携行しやすいひし形状の「手動式パンタグラフジャッキ」です。
費用はかかりますが、車を手動で持ち上げる手間がかからない油圧式や電動式のジャッキもあります。

輪止め

輪止めは、ジャッキアップ中に車が動くのを防ぐために使用される物です。交換するタイヤの対角線上のタイヤにかませるようにしてください。大きめの石やブロックなどでも代用できます。

クロスレンチ

クロスレンチとは、固く締められたホイールナットを外す際に便利な十字形のレンチです。「十字レンチ」とも呼ばれています。
使用する際には、ホイールナットのサイズに合った適切なソケットを選ぶことが大切です。適切なサイズを選べば、ホイールナットを傷つけるリスクを避けられるでしょう。

トルクレンチ

トルクレンチはタイヤ装着の際、ホイールナットを正しいトルクで締めるために不可欠です。自動車メーカーが推奨する適正トルクに従うことで、過剰あるいは不十分な締め付けを防ぎ、ホイールナットを傷つけることなく取り付けられます。

軍手

タイヤ交換時は、レンチでナットを締めたり、タイヤを持ち上げたりといった手作業が多く発生します。その際にケガや汚れから手を守るには、軍手が役立ちます。

車のタイヤをセルフ交換する手順

車のタイヤを自分で交換する際には、正しいステップで進める必要があります。ここでは、車のタイヤをセルフ交換する際の手順をご紹介します。

1. 安全で安定した場所に車を停めて輪止めする

タイヤ交換を安全に行うためには、まず見通しが良く、平坦で安定した場所に車を停めましょう。道路の路肩で行う場合、車両後方に停止表示板を置きます。そして、車のシフトレバーを「P(パーキング)」レンジに入れ、パーキングブレーキをかけます。マニュアル車の場合は1速あるいはバックギアに入れます。

その上で、輪止めを使用して車が動かないようにします。輪止めは、交換するタイヤの対角線上のタイヤに置いてください。車が動かないことを確認したら、タイヤ交換作業の準備を進めます。

2. ホイールナットを緩め、車をジャッキアップする

続いては、クロスレンチを使って、ホイールナットを反時計回りに緩めてください。ホイールキャップが装着されている場合は、それを取り外してからの作業となります。

ホイールナットを緩めたら、車をジャッキで持ち上げる必要があります。車ごとに指定されたジャッキアップポイントを車の取扱説明書で確認し、ジャッキをかませて少し持ち上げ、地面から浮いた状態でも車が安定していることを確認しましょう。

3. ホイールナットとタイヤを取り外す

車が地面から浮く程度まで持ち上がったら、ホイールナットを完全に緩めて取り外し、車からタイヤを取り外します。タイヤを取り外す際は、タイヤの重さに注意しながら慎重に作業を行います。

取り外したタイヤを車と地面のあいだに差し込んでおくと、ジャッキが倒れて車が落ちるなどのトラブルを避けることができます。

4. 別のタイヤに付け替える

装着面の汚れやサビを落とした後、取り外したタイヤの代わりに、別のタイヤを付け替えます。タイヤの回転方向が正しい向きであることを確認しながら作業してください。

5. ホイールナットを仮締めする

交換すべきタイヤを正しく取り付けたら、ホイールナットを手で入れます。ホイールナットを各穴にはめたところで、クロスレンチで時計回りに回して、ホイールが動かなくなる程度まで仮締めしてください。

ホイールナットを締める順番は、1ヵ所ずつ締めるのではなく、一番上の穴から対角線上にある穴へ、その隣の穴から対角線上の穴へといったように移行していきます。それぞれのナットを2、3回に分けて締めていきましょう。

6. ジャッキを下げて、ホイールナットを本締めする

車をジャッキから降ろし、ホイールナットを取扱説明書で指定された適正トルク(締め付け力)で本締めします。均等な力で締めるため、トルクレンチを使うのがおすすめです。
本締めは仮締めと同様、複数回に分けて、対角線上に締めるようにしてください。

7. 試運転して安全確認する

タイヤの取り付け作業が完了したら、輪止めや停止表示板を撤去します。車の試運転をして、タイヤが正しく取り付けられているかを確認してください。
異音や振動といった異常がないかをチェックし、安全を確認できたら作業完了です。

車の維持費の節約は、タイヤのセルフ交換より自動車保険の見直しがおすすめ

車のタイヤ交換作業を、適切な器具や手順によって自分で行うことは可能です。セルフ交換であれば、作業工賃は抑えられますが、タイヤの交換作業は重労働であり、車の損傷やケガなどのリスクも伴うことに注意してください。

慣れない作業をしてまで費用を節約しようとするよりも、自動車保険料を見直したほうが手間もかからず、何より安全です。
自動車保険を見直す際には、インズウェブの「自動車保険一括見積もりサービス」を利用するのがおすすめです。複数社の見積もりが一度に取れるので、比較・検討がしやすくなります。ぜひ、「自動車保険一括見積もりサービス」をお試しください。

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