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基礎知識

交通事故の相手が無保険の場合、どうしたらいい?

投稿日:2021年1月12日 更新日:

公道を走る車はすべてが自動車保険に加入しているわけではありません。損害保険料率算出機構「自動車保険の概況(2019年度版)」によると、自動車保険と自動車共済を合わせた対人賠償普及率は88.2%なので、残りの10%強は自動車保険に加入していないことになります。また、中には任意保険のみならず自賠責保険にも加入していない場合もあります。こうした車と事故を起こした場合、自身のケガや車の損害の補償を得るためにはどうしたらよいのでしょうか?

相手の自賠責保険に被害者請求をする

事故相手が任意保険に未加入という場合、示談交渉がすんなりと終わるということはあまりなく賠償金を払ってもらえないということが往々にしてあります。こうした場合に確実にできることとしては事故相手が加入する自賠責保険に被害者請求するということがあります。自分でいろいろと手続きを行う必要がありますが、自身で手続きを行うので納得のいく補償を受けやすいです。相手が加入している自賠責保険の保険会社は交通事故証明書に記載されています。

自賠責保険で注意が必要なのが、補償の対象となるのは対人賠償のみで自分の車が壊れたなどの対物賠償は補償されないということです。また、対人賠償の補償額にも以下のような上限が設けられています。

損害の範囲支払限度額(被害者1名あたり)
傷害による損害治療関係費、文書料、休業損害、慰謝料最高120万円
後遺障害による損害逸失利益、慰謝料等神経系統・精神・胸腹部臓器に著しい障害を残して介護が必要な場合
      常時介護のとき:最高4,000万円
      随時介護のとき:最高3,000万円
後遺障害の程度により
第1級:最高3,000万円~第14級:最高 75万円
死亡による損害葬儀費、逸失利益、慰謝料(本人および遺族)最高3,000万円
死亡するまでの傷害による損害(傷害による損害の場合と同じ)最高120万円

自賠責保険の被害者請求で必要となる書類は以下の通りです。

提出書類取付先損害賠償額請求仮渡金請求
死亡後遺障害傷害死亡傷害
保険金(共済金)・損害賠償額・仮渡金支払請求書相手の自賠責保険会社
交通事故証明書(人身傷害)自動車安全運転センター
事故発生状況報告書相手の自賠責保険会社
医師の診断書または死亡検案書(死亡診断書)治療を受けた医師または病院
診療報酬明細書治療を受けた医師または病院
通院交通費明細書相手の自賠責保険会社
付添看護自認書または看護料領収書付添看護自認書は相手の自賠責保険会社、看護料領収書は看護人
給与所得者の場合
休業損害証明書(源泉徴収票添付)
事業主
自由業者、自営業者、農林漁業者の場合
納税証明書、課税証明書、確定申告書 等
税務署または市区町村
印鑑証明書市区町村
委任状および委任者の印鑑証明市区町村
戸籍謄本本籍のある市区町村
後遺障害診断書自賠責保険会社から取り寄せ、治療を受けた病院で記載
レントゲン写真等治療を受けた医師または病院

※◎は必ず提出が必要な書類、〇は事故の内容によって提出が必要な書類

出典:自賠責保険ポータルサイト

自賠責も未加入なら政府保障事業に請求

仮に、事故相手が自賠責保険も未加入だという場合は政府保障事業に請求することができます。政府保障事業は、被害者が受けた損害を国(国土交通省)が加害者にかわっててん補する制度です。支払限度額は自賠責保険と同じです。なお、健康保険、労災保険などの社会保険による給付額(給付を受けるべき額を含みます)があれば、その金額は差し引いて支払われます。

政府保障事業に請求するには損害保険会社(組合)の窓口か損害保険料率算出機構のサイトで「請求キット」を手に入れ、請求書類を提出する必要があります。仮渡金の制度はなく、保険会社等を通しててん補額が支払われるまでおよそ6ヶ月から1年以上かかるのでご注意ください。

自分が加入する自動車保険を使う

自賠責保険の補償額には上限があり、それだけでは治療費等に足りない場合があります。また、自賠責保険には車の損害など物損の補償はありません。そうした損害の補償を受けるには自分が加入する自動車保険(任意保険)を使うという手があります。

人身傷害保険・搭乗者傷害保険

自分が加入する自動車保険で人身傷害保険や搭乗者傷害保険を契約していれば、自身や同乗者の死傷について補償を受けることができます。人身傷害保険では保険金額を限度として治療費や休業損害、看護料等の実損額が過失割合にかかわらず支払われます。また、搭乗者傷害保険では、人身傷害保険とは別に、死傷の程度に応じてあらかじめ定められた死亡保険金・後遺障害保険金・重度後遺障害保険金・医療保険金が支払われます。

人身傷害保険、搭乗者傷害保険ともに等級に影響がない補償なので、翌年度以降の保険料の値上がりを気にせずに補償を受けることができます。

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無保険車傷害保険

自動車事故で死亡または後遺障害を負ったものの、ひき逃げ・当て逃げ等で事故相手が分からない場合や事故相手が無保険の場合などで相手から十分な補償を受けられないときに補償を受けられます。支払われる金額の上限は一般的には2億円(被保険者1名につき)で、自賠責保険等から支払われる金額は差し引かれます。また、記名被保険者とその家族については歩行中など契約の車に乗っていないときの事故でも補償を受けられます。

無保険車傷害保険は等級に影響がない補償なので翌年度以降の保険料の値上がりを気にせずに補償を受けることができます。ただし、死亡または後遺障害を負ったときの補償なので、後遺障害に至らないケガでは補償を受けることができないことに注意しましょう。

車両保険

自身の車に損害が発生した場合は保険金額を上限として車両保険から補償を受けることができます。自賠責保険には対物賠償がないので、事故相手から賠償を得られない場合は自腹で修理をするか車両保険を使うかする必要があります。車両保険を使うと翌年度の等級が3等級下がり、保険料が高くなってしまうことに注意が必要です。なお、自分に過失がないという場合には、「車両無過失事故に関する特約」の契約があればノーカウント事故となり等級が下がりません。

車両無過失事故に関する特約

自分に過失がないもらい事故で、事故相手の自動車が確認できた場合などのいくつかの条件を満たした場合に、次年度の等級や事故有係数適用期間に影響することなく(ノーカウント事故)、車両保険を使うことができる特約です。この特約がないと、自分に過失がない事故でも3等級下がって保険料が上がってしまいます。

車両無過失事故に関する特約は車両保険に加入した場合は自動で付帯されることも多いですが、任意付帯の場合やそもそも特約が用意されていない場合もあるので注意が必要です。また、この特約は相手の自動車が特定されている必要があるので、当て逃げなどで相手が分からない場合には適用されません。

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事故相手に損害賠償請求をする場合は?

当然ながら事故相手に損害賠償請求をするという方法も取れます。ただし、自動車保険に加入しておらず、示談交渉もスムーズに進まないという相手は賠償するお金を持っていない可能性も高いということは認識しておく必要があるでしょう。

事故相手が無保険という場合、示談交渉の相手は多くの場合その人自身です。この場合、感情論や非論理的な話で示談交渉が進まなかったり、交渉を拒否して話が進まなかったりすることも考えられます。こうしたケースでは弁護士に相談して間に入ってもらうのがよいでしょう。

また、相手と連絡がつかない場合には相手の住所宛に内容証明郵便を送るという手段も考えられます。内容証明郵便には差し押さえなどの直接的な効力はありませんが、本気で請求を進めるつもりであるという心理的圧力や後に裁判を起こす場合の証拠となります。

もしそれでも示談に向けて進まない場合には裁判を起こすという手が考えられます。請求額が60万円以下であれば少額訴訟が利用できます。申立費用が安く、手続きにかかる期間も短いうえ、原則1回の期日で審理が終了して即日判決が言い渡されます。判決通りに支払われない場合には強制執行も可能です。請求額が大きい場合は通常の訴訟手続きとなります。個人で行うのは大変なため、交通事故に強い弁護士に相談・依頼するのがよいでしょう。

弁護士費用特約を活用しよう

事故相手が無保険という場合、示談交渉をスムーズに進めるためや裁判を起こすために弁護士に相談・依頼することが考えられます。しかし、弁護士費用は高額なため、実質的に受け取れる金額が減ってしまったり、場合によっては赤字になってしまったりすることもあり得ます。こうした事態は自動車保険の弁護士費用特約で避けることができます。

弁護士費用特約とは、自動車に関する被害事故などで相手方に損害賠償請求をするため弁護士に委任したり相談したりした場合の費用について補償する特約です。弁護士に委任する場合の弁護士報酬や訴訟費用などは1事故1被保険者につき300万円まで、相談費用は同10万円までとなっているのが一般的です。なお、この特約で補償を受けるには事前に保険会社に承認を得る必要があります。

弁護士費用特約は他に、もらい事故の被害に遭ったときなどでも活用することができます。もらい事故の場合、自分が加入する保険会社は事故に無関係の立場となるので、法律上、示談交渉を行うことができません。そのため、事故相手とは自分で示談交渉を行うか、弁護士に示談交渉を委任するかする必要があります。もらい事故は自分がどんなに気を付けていても被害を受ける可能性があるので、付けておくと安心できる特約と言えます。

男性弁護士
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まとめ

自動車保険と自動車共済を合わせた対人賠償の普及率は88.2%であり、交通事故の相手が自動車保険に加入していないという可能性は十分にあります。そうした場合、事故相手の自賠責保険に被害者請求を行う、自分が加入する自動車保険を使う、事故相手に損害賠償請求を行うという手が考えられます。また、事故相手との示談交渉が進まない場合や裁判を起こすという場合には弁護士費用特約の契約があると費用の心配なく弁護士に相談・依頼できます。もらい事故の備えと合わせて検討してみるとよいでしょう。

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