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中古車購入時にかかる諸費用はどれくらい?安くできる?

投稿日:2020年11月30日 更新日:

中古車の購入には車両本体価格だけでなく、保険や税金、代行費用などの諸費用も必要となります。諸費用の内訳としてどのようなものがあり、どれくらいかかるのでしょうか。また、諸費用を安くすることはできるのでしょうか。

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車両本体価格以外に諸費用がかかる

中古車を購入する際には、車両本体の価格以外にも様々な諸費用がかかります。諸費用は大きく分けて「法定費用」と「代行費用」とに分けることができますが、それらの合計で車両本体価格の10~20%ほどかかります。

法定費用と代行費用について、それぞれどのようなものがあるのか、どれくらいかかるのかについて紹介します。

法定費用にはどのようなものがある?

まずは税金や自賠責保険などの中古車購入の際に必ず必要となる法定費用について紹介します。法定費用には以下のものがかかります。

  • 自動車税種別割(旧自動車税)
  • 自動車税環境性能割(旧自動車取得税)
  • 自動車重量税
  • 自賠責保険料
  • 消費税
  • リサイクル料金

自動車税種別割

昔は単に自動車税という名前でしたが、2019年10月の自動車取得税廃止・自動車税環境性能割の導入とともに名前が変わりました。単に自動車税というときは基本的に種別割の方を指しています。

自動車税種別割は毎年4月1日時点の自動車所有者に課される税金で、車の総排気量によって税額が変わってきます。普通車を年度途中で購入した場合は登録した翌月から年度末までの金額を支払うことになります。例えば、12月に購入・登録した場合は1月~3月の3か月分を支払います。軽自動車の場合は中古車購入時に支払う必要はなく、翌年度分からの支払となります。

登録月別の自動車税種別割の月割額は以下の通りです。新規登録が2019年9月30日以前か2019年10月1日以降かで税額が変わります。

※クリック(タップ)で開きます。

新規登録が2019年9月30日以前の車の税額

総排気量中古車登録月
4月5月6月7月8月9月
1000cc以下27,000円24,500円22,100円19,600円17,200円14,700円
1000cc超
1500cc以下
31,600円28,700円25,800円23,000円20,100円17,200円
1500cc超
2000cc以下
36,200円32,900円29,600円26,300円23,000円19,700円
2000cc超
2500cc以下
41,200円37,500円33,700円30,000円26,200円22,500円
2500cc超
3000cc以下
46,700円42,500円38,200円34,000円29,700円25,500円
3000cc超
3500cc以下
53,100円48,300円43,500円38,600円33,800円29,000円
3500cc超
4000cc以下
60,900円55,400円49,800円44,300円38,700円33,200円
4000cc超
4500cc以下
70,100円63,700円57,300円51,000円44,600円38,200円
4500cc超
6000cc以下
80,600円73,300円66,000円58,600円51,300円44,000円
6000cc超101,700円92,500円83,200円74,000円64,700円55,500円
総排気量中古車登録月
10月11月12月1月2月3月
1000cc以下12,200円9,800円7,300円4,900円2,400円-
1000cc超
1500cc以下
14,300円11,500円8,600円5,700円2,800円-
1500cc超
2000cc以下
16,400円13,100円9,800円6,500円3,200円-
2000cc超
2500cc以下
18,700円15,000円11,200円7,500円3,700円-
2500cc超
3000cc以下
21,200円17,000円12,700円8,500円4,200円-
3000cc超
3500cc以下
24,100円19,300円14,500円9,600円4,800円-
3500cc超
4000cc以下
27,700円22,100円16,600円11,000円5,500円-
4000cc超
4500cc以下
31,800円25,500円19,100円12,700円6,300円-
4500cc超
6000cc以下
36,600円29,300円22,000円14,600円7,300円-
6000cc超46,200円37,000円27,700円18,500円9,200円-

新規登録が2019年10月1日以降の車の税額

総排気量中古車登録月
4月5月6月7月8月9月
1000cc以下22,900円20,800円18,700円16,600円14,500円12,500円
1000cc超
1500cc以下
27,900円25,400円22,800円20,300円17,700円15,200円
1500cc超
2000cc以下
33,000円30,000円27,000円24,000円21,000円18,000円
2000cc超
2500cc以下
39,800円36,200円32,600円29,000円25,300円21,700円
2500cc超
3000cc以下
45,800円41,600円37,500円33,300円29,100円25,000円
3000cc超
3500cc以下
52,200円47,500円42,700円38,000円33,200円28,500円
3500cc超
4000cc以下
60,000円54,500円49,100円43,600円38,200円32,700円
4000cc超
4500cc以下
69,200円62,900円56,600円50,300円44,000円37,700円
4500cc超
6000cc以下
79,700円72,500円65,200円58,000円50,700円43,500円
6000cc超100,800円91,600円82,500円73,300円64,100円55,000円
総排気量中古車登録月
10月11月12月1月2月3月
1000cc以下10,400円8,300円6,200円4,100円2,000円-
1000cc超
1500cc以下
12,700円10,100円7,600円5,000円2,500円-
1500cc超
2000cc以下
15,000円12,000円9,000円6,000円3,000円-
2000cc超
2500cc以下
18,100円14,500円10,800円7,200円3,600円-
2500cc超
3000cc以下
20,800円16,600円12,500円8,300円4,100円-
3000cc超
3500cc以下
23,700円19,000円14,200円9,500円4,700円-
3500cc超
4000cc以下
27,200円21,800円16,300円10,900円5,400円-
4000cc超
4500cc以下
31,400円25,100円18,800円12,500円6,200円-
4500cc超
6000cc以下
36,200円29,000円21,700円14,500円7,200円-
6000cc超45,800円36,600円27,500円18,300円9,100円-

※新規登録から一定の年数(ガソリン車13年、ディーゼル車11年)が経過した場合は概ね15%の重課となります。

自動車税環境性能割

自動車取得税が廃止され、代わりに導入された税金です。取得価額が50万円を超える自動車を取得したときに課税されます。税額は取得価額×税率で計算され、税率は車の燃費性能等によって変わります。

また、中古車の場合の取得価額は「課税標準基準額」に経過年数に応じた「残価率」をかけることによって算出します。課税標準基準額は一般に公表されていないですが、新車価格の90%が目安となります。残価率は、新車購入時が1.0で普通車の場合は1年で0.681、1.5年で0.561、2年で0.464、…と下がっていき、6年以上経過した場合は一律で0.1です。軽自動車の場合は1年で0.562、1.5年で0.422、2年で0.316、…と下がっていき、4年で0.1となります。

対象車
(自家用乗用車)
登録車軽自動車
2021年3月まで2021年4月以降2021年3月まで2021年4月以降
電気自動車等非課税非課税非課税非課税
★★★★かつ2020年度燃費基準+20%達成車
★★★★かつ2020年度燃費基準+10%達成車1.0%
★★★★かつ2020年度燃費基準達成車1.0%2.0%1.0%
上記以外の車2.0%3.0%1.0%2.0%

※★★★★とは、平成30年排出ガス規制からNOx50%低減達成車または平成17年排出ガス規制からNOx75%低減達成車です。
※新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策により、2020年9月末までだった軽減措置が2021年3月末までに延長されています。

自動車重量税

車の重量に応じてかかる税金です。0.5トンごとに税額が定められています(軽自動車は重量にかかわらず一律)。自動車重量税は車検時に次の車検までの期間を前払いするので、車検期間が残っている中古車の場合は次の車検までは支払う必要はありません。

継続検査時の自動車重量税の税額(2年自家用)
車両重量エコカーエコカー(本則税率)エコカー外
右以外13年経過18年経過
軽自動車免税5,000円6,600円8,200円8,800円
0.5t以下5,000円8,200円11,400円12,600円
~1t10,000円16,400円22,800円25,200円
~1.5t15,000円24,600円34,200円37,800円
~2t20,000円32,800円45,600円50,400円
~2.5t25,000円41,000円57,000円63,000円
~3t30,000円49,200円68,400円75,600円

※2019年5月1日からの税額

自賠責保険料

車の所有者に加入が義務付けられている保険です。新規登録時や車検時に次の車検までの期間分の保険料をまとめて支払います。車検の残りがある中古車を購入する場合は登録月から次の車検期間分までの未経過相当額を支払うのが一般的です。自賠責保険料は期間や車種、地域によって異なっています。参考までに、保険期間が24か月で離島及び沖縄を除く保険料は、自家用乗用自動車で17,650円、軽自動車で17,540円です(2023年4月~の料金)。

消費税

車を購入するのにも消費税がかかります。軽減税率の対象ではないので税率は10%です。車両本体価格だけでなくオプション料金などにも消費税はかかります。

リサイクル料金

廃車処分に必要な費用で、購入時に前払いすることが義務付けられています。リサイクル料金は車の最終所有者が支払うので、廃車ではなく売却するときには返金されます。リサイクル料金は車のグレードや車種などによって異なりますが、1万~2万円ほどだと想定しておくとよいでしょう。具体的な金額は各自動車メーカーの公式サイトや「自動車リサイクルシステム」から確認することができます。

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代行費用にはどのようなものがある?

続いて、代行費用について紹介します。車両登録や車庫証明などを代行してもらうのにかかる費用です。具体的には以下のような費用がかかります。

  • 登録代行費用
  • 車庫証明代行費用
  • 納車費用
  • 洗車費・クリーニング費

登録代行費用

名義変更や移転登録などの手続きを販売店に代行してもらう費用です。自分で行うことも可能ですが、手続きが面倒なため販売店に代行してもらうことが多いです。相場は3万円ほどですが、運輸支局までの距離が遠かったりナンバー変更があったりする場合には高くなることがあります。

車庫証明代行費用

その名の通り、車庫証明を販売店に代行してもらうための費用です。車を購入したら駐車できる保管場所があることを証明する必要がありますが、この取得を代行してもらいます。代行費用は1万~2万円程度かかるようです。自分で取得する場合はこの費用はかかりませんが、警察署の受付時間内に少なくとも申請と受領の2回訪問する必要があります。

納車費用

販売店から自宅まで車を送り届けてもらうための費用です。かかる費用は納車場所までの距離によって変わり、近隣なら5千~1万円、遠方なら1万~3万円ほどかかります。販売店によっては車両保管場所から店舗に車を運ぶ費用を含むこともあります。自分で車を取りに行けば無料になることもあるので確認してみるとよいでしょう。

洗車費・クリーニング費

納車前に行われる洗車やクリーニングにかかる費用です。どの程度の洗車・クリーニングを行うかによっても費用は変わりますが、数万円程度はみておくのがよいでしょう。

諸費用は安くできる?

諸費用はすべて合わせると車両本体価格の10~20%にもなり、できることなら安くしたいものです。諸費用のうち、法定費用は安くすることはできませんが、代行費用は自分で手続きを行ったり販売店と交渉したりすることで安くできる可能性があります。

例えば、多少の手間はかかりますが車庫証明を自分で行ったり、納車時に車を送ってもらうのではなく自分で車を取りに行ったりするのです。代行費用がどれだけかかるかは販売店によるので交渉の余地はあるでしょう。

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任意保険の加入も忘れずに!

購入時にかかる諸費用について説明してきましたが、車に乗る場合に忘れてはいけないものとして他に自動車保険(任意保険)があります。自賠責保険で補償されるのは対人賠償のみで限度額も十分とは言えないので、任意保険で万が一に備える必要があります。

納車日から補償を受けるためにも納車日前に加入の手続きを済ませましょう。保険料が発生するのは補償開始日以降なので安心です。加入に必要な車の情報は車検証に記載があります。販売店が名義変更などを終えたら車検証のコピーを送ってもらいましょう。

任意保険の保険料や年齢や等級、車種、補償内容などによって大きく異なるので一概には言えませんが、一般に、代理店型の自動車保険よりもネットなどで申し込むダイレクト型の自動車保険の方が安い傾向にあります。代理店手数料などの中間コストを削減できるためです。ネットでの契約に忌避感がない場合は検討してみるとよいでしょう。

また、当サイトの自動車保険一括見積もりサービスを使えば、複数社の保険料の見積もりを一度に取ることができます。中古車を購入したら、当サイトをぜひ思い出してください。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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