ASV割引は2018年1月から導入された割引制度です。ASVやAEBとアルファベットの略称で書かれても分からないという方もいるかもしれませんが、平たく言うと自動ブレーキ搭載車に対する割引です。しかし、自動ブレーキ搭載車すべてが割引の対象というわけではないのでご注意ください。
もくじ
ASV割引(AEB割引)とは
ASV割引(AEB割引)とは、ASVの中でもAEB(衝突被害軽減ブレーキ)を搭載している自家用普通乗用・自家用小型乗用車・自家用軽四輪乗用車が、販売から3年の間のみ(※軽四輪乗用車の場合には型式別料率クラスの導入がされるまで期限無し)受けられる割引の事です。ご自身の車が納車されてから3年間ではなく、あくまで車自体が世の中に販売されてから3年になります。
ASV割引を受ける条件
用途車種 | 適用条件 次の条件をいずれも充たす場合 |
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自家用普通乗用車 自家用小型乗用車 自家用軽四輪乗用車 | ・メーカー標準装備またはメーカーオプションのAEB(衝突被害軽減ブレーキ)を装着していること ・ご契約のお車の型式の発売年月から3年を経過していない ※適用条件等は保険会社等によって異なる場合があります。 |
ASVとAEBの関係
ASV(Advanced Safety Vehicle)とは先進安全自動車のことです。ASVを構成する機能としては
- AEB 前方の障害物を検知して警報を鳴らしたり自動減速したりする装置(衝突被害軽減ブレーキ)
- ACC 前車との車間距離や設定速度を維持する装置(定速走行・車間距離制御装置)
- ESC 横滑り防止装置
- AFS ハンドル操作に連動して照射の向きが変わるヘッドライト(配光可変型前照灯)
- LKA 車線から逸脱しないようハンドルを制御する装置(車線維持支援制御装置)
- ADB 対向車等を検知してハイビームを部分遮光する装置(自動防眩型前照灯)
等があります。ASV割引と自動車保険では呼ばれていますが、実際にASV割引が適用されるのは自動車にAEB(衝突被害軽減ブレーキ)いわゆる自動ブレーキが搭載されている車です。(2018年8月現在)
なお、自動車メーカーごとに機能の名称は異なります。
- アイサイト(SUBARU)
- スマートアシスト(ダイハツ)
- プリクラッシュセーフティシステム(トヨタ)
※アイサイトは総称のため、複数の技術に該当します。
※メーカーによる名称は上記以外にも各社から様々な名称の装置が市販されています。
ASV割引(AEB割引)でどれくらい安くなるの?
ASV割引では参考純率における割引が一律9%割引になります。
※保険料自体が9%割引になるわけではありません。
用途車種 | 割引対象 | 割引期間 | 割引率 |
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自家用普通乗用車 自家用小型乗用車 自家用軽四輪乗用車 | AEBを装着する 発売後3年以内の型式 | 型式発売開始後3年間 ※以後は型式料率クラスで保険料に反映 | 一律 9% |
なお、AEBの性能の違いによっての割引率の差はありません。
販売から3年が経ってデータが貯まり、事故率の差が型式別料率クラスに反映された段階でASV割引の適用がなくなります。
販売から4年目からは型式別料率クラスで保険料へ反映
販売から3年間はASV割引が適用されますが、4年目からは型式別料率クラスで保険料へ反映されます。
型式別料率クラスでは型式ごとの事故等の情報を統計処理しており、事故が少なく修理費が少ない型式であれば保険料は安くなります。
型式別料率クラスの詳細については以下を参照してください。
ASV割引(AEB割引)の対象かどうかを確認する方法は?
ご自身の車がASV割引の対象かどうかは、損害保険料率算出機構のサイト上で概ね知る事ができます。
※ASV割引が適用されるかどうかは保険会社によります。
まとめ
ASV割引は2018年に始まった制度で、型式別料率クラスを補完する制度です。
既にAEBを搭載している場合にも適用されますが、販売から3年以内でないと適用されません。
ご自身のお車にAEBが付いている場合には、今一度自動車保険を確認してみてはいかがでしょうか。