等級の数字が大きくなるほど割引率が高くなる自動車保険。コツコツ積み上げてきた等級も自動車保険の任意保険を解約するとリセットされてしまいます。さまざまなライフイベントの中で引越しや留学、海外転勤などさまざまな理由により一時的に自動車を手放すことになったとき、再度、車を取得した際に備えて自動車保険の「中断」制度を利用することでノンフリート等級を次の契約に引き継ぐことができます。自動車保険の「中断」について詳しく紹介します。
もくじ
自動車保険の「中断」と「中断証明書」
自動車保険の「中断」とは、引越しや留学、海外転勤などを理由に一時自動車を手放すことになったときに自動車保険の「等級」を保存することができる制度です。車に乗らない期間は保険料の支払いをすることなくノンフリート等級を次の自動車保険契約に引き継ぐことができます。
自動車保険の中断は、自動車保険会社に「中断証明書」の発行を申し出ることで、10年間はノンフリート等級を次の契約に引き継ぐことができます。10年以内に保険契約を再開すれば以前の等級のまま再開をすることが可能です。
中断証明書
自動車保険を一時的に「中断」するときに、「中断証明書」の発行で10年間ノンフリート等級を保存し、次の契約に引き継ぐことができます。- 等級とは
- 自動車保険(任意保険)の保険料を決定するとき利用されるのが、「等級」(ノンフリート等級)です。事故(保険金請求)歴に応じて保険料の割引・割増を適用するしくみです。 等級は1等級から20等級まであり、数字が大きいほど割引率が高く、事故のリスクが低い人=保険を使う可能性が低い人、ということになります。このしくみは、どの自動車保険の会社でも共通して利用されています。初めて自動車保険に加入するときの等級は「6等級」です。自動車保険(任意保険)の保険料を決定するとき利用されるのが、「等級」(ノンフリート等級)です。事故(保険金請求)歴に応じて保険料の割引・割増を適用するしくみです。等級は1等級から20等級まであり、数字が大きいほど割引率が高く、事故のリスクが低い人=保険を使う可能性が低い人、ということになります。このしくみは、どの自動車保険の会社でも共通して利用されています。初めて自動車保険に加入するときの等級は「6等級」です。
「中断証明書」を利用するメリット
中断証明書を利用するメリットは、10年間はノンフリート等級を次の契約に引き継ぐことができるということです。自動車保険の等級は自動車保険料の割引率に大きく影響します。等級は1年間保険を使う事故を起こさなければ次年度に等級が1つ上がり、6等級からスタートした場合、最高の20等級に到達するにはずっと無事故でも14年間かかることになります。長い年月をかけて積み上げた等級を一時的に自動車を手放すことでリセットしてしまうのはもったいです。引越しや留学、海外転勤などで一時的に車を手放す予定のある人は自動車保険の中断制度を利用し、中断証明書を発行してもらいましょう。
中断証明書 | 等級 | 有効期限 |
---|---|---|
あり | 中断前の等級を引継いでスタート | 10年間 |
なし | 6等級から再スタート | - |
※「中断証明書」の有効期限は10年間です。
中断証明書の発行に必要な条件・書類
「中断証明書」の発行はご契約の保険会社へ申し出れば手続きを行ってもらえます。中断申請は中断証明書の発行条件を満たしていれば可能となるのでお車を一時的に手放されるご予定がある方は手続きに必要な書類などをご契約の保険会社に確認してみましょう。
必要な条件
1.中断する契約の等級は7等級以上
中断する契約が7等級以下の人は中断証明書の発行対象外となります。そもそも、自動車保険は新規の契約で6等級からのスタートとなり、6等級以下の1~5等級の事故歴があるデメリット等級の人は新規契約する場合の6等級よりも保険料が高くなります。そのため、一時的に車を手放すことになった人は新たに車を保有する際に新規に自動車保険に加入することになります。ただし、その際の等級は前契約の満期日から13か月間は前契約の等級・事故有係数適用期間が引き継がれることになります。
2.解約日または満期日から13か月以内に申請
中断証明書は、解約日または満期日から13か月以内の申し出が必要としている保険会社が多いです。車を一時的に手放すことになった人は早めに自動車保険会社に連絡をしたり、代理店に相談してみるとよいでしょう。
※一部保険会社で5年以内の申出期間を設けている保険会社もあります。
3.車が手元にないこと
中断証明書の発行は、公道を運転できる車が手元にないことが条件になります。下記のいずれかに該当し、公道を運転できる車が手元にないことを証明する書類の提出が必要になります。中断証明書は引越しや留学、海外転勤などの理由だけでなく、一時的に車に乗らないような場合も活用することができます。
- 廃車・譲渡
- 車検切れ
- 盗難
- 車両入替
※海外渡航や妊娠の場合の特例を設けている保険会社もあります。
必要な書類
- 中断証明書発行に関する依頼書
- 中断前の自動車保険証券のコピー
- 前契約車両の、売却、リース業者へ返還、譲渡、廃車などを証明する書類 例)登録事項証明書/検査記録事項等証明書/売買契約書/車検証など
※詳細な条件については、保険会社や代理店にご確認ください。
中断証明書を利用して自動車保険を再開
自動車保険の再開は、中断証明書や新しく契約する車の車検証を用意して契約する保険会社やその代理店に連絡をしましょう。保険会社によってWeb上で見積もり・申し込みができるところやコールセンターへの電話経由でしか申し込みができないところなど対応が分かれています。
各社で申し込み方法が異なるので、希望する保険会社に問い合わせてみましょう。
中断後の他社への乗換は可能?
中断証明書発行の保険会社ではなくても中断証明書を利用し他社でも中断前の等級を保持したまま自動車保険の再開は可能です。乗換希望の保険会社によって申し込み方法など様々でインターネットでの見積もりや申し込みができない保険会社もありますので注意しましょう。
保険の窓口インズウェブの一括見積サイトで中断証明書を利用して自動車保険の再開を希望される方は下記対応で一括見積の依頼をお願いします。保険の窓口インズウェブのFAQに記載となっている内容となります。
- 中断証明書を持っていますが見積もりできますか?
- 中断証明書をお持ちの方は、証明書に記載されている事故発生件数が0件の場合に限り、お見積もりをご利用いただけます。
新たに契約される場合は中断証明書を持っている旨をその保険会社にお伝えください。
※中断証明を適用するには条件がありますので保険会社にお問い合わせください
中断証明書を利用して一括見積もり比較ができる
中断証明書の等級は家族にも引き継げる
中断証明書を活用しての自動車保険を再開するときの等級は、配偶者や同居親族にも引き継ぐことが可能です。再開後の記名被保険者は中断時の記名被保険者の配偶者や同居親族でも可能になっています。
齢のためもう自分は運転しないという場合も、同居の孫が車に新しく乗るようになったという場合は孫が高い等級を引き継いでお得に自動車保険を契約することができます。
ただし、等級を引き継ぐことができるのは、同居家族(配偶者は除く)である必要があります。
中断証明書を紛失してしまっていたら?
中断証明書は有効期限が長いため保管場所を忘れてしまったり、紛失してしまったりするケースが多くあります。自動車保険の任意保険の中断は中断前の保険会社と同じ保険会社で再開する場合は中断証明書が発行されている事実確認が取れれば再発行の手続きを行わなくても再開が可能な保険会社がほとんどです。新たに車を購入し任意保険の再開を希望する場合で中断証明書が紛失してしまっていたら中断証明書発行の保険会社へ問合せを行ってみましょう。
再発行を希望する場合も中断前の保険会社へ「中断証明書再発行依頼書」を提出すれば再発行が可能です。保険会社へ中断証明書再発行依頼書の取寄せ依頼後、記入、返送をして再発行での受取に約2週間程度が一般的なようです。
中断した自動車保険を再開するには?
車を手放した、あるいは海外に渡航したなどの理由で中断した自動車保険がある場合、条件を満たせばその中断証明書を使って昔の等級を引き継いで契約を再開することができます。自動車保険を再開する場合、どのように ...