自動車保険は長期契約を選択することも可能ですが、1年契約で契約する場合がほとんどです。1年契約の場合、1年ごとに満期日を迎えることになるため、更新の手続きや保険会社を乗り換える場合の手続きも1年ごとに行わなければいけません。日々の生活が忙しく、気が付いたら自動車保険の満期日を過ぎてしまい更新を忘れてしまった…というような事もあるかもしれません。満期日を過ぎてしまった時の対処法を紹介します。
もくじ
満期日を過ぎたらどうすればいい?
自動車保険の「満期日」とは、契約している自動車保険の契約が終了する日です。多くの保険会社では、自動車保険の補償の終了は満期日の午後4時とされていることが多いようです。
満期日が近づくと郵送やメールで保険会社から案内が届きますが、多忙な日々の中でうっかり忘れてしまうこともあるかもしれませんよね。実は、満期日を過ぎてしまっても7日以内であれば今の保険会社に更新手続きをする、または他の保険会社に乗り換えができることがあります。早急に手続きを進めていきましょう。
今の保険会社に更新手続きをする
満期日を過ぎてもノンフリート等級などを引き継いで手続きを行う事が可能となる「猶予期間」を設けている保険会社もあります。一般的には「7日以内」となっていることが多いですが、保険会社によって異なります。自分の契約する保険会社の契約概要及び注意事項をしっかり確認しておきましょう。
なお、猶予期間の間は無保険となり、次の契約が始まるまでは補償を受けられないので注意しましょう。
更新手続きの方法
インターネットで契約できるダイレクト型自動車保険の場合は、保険会社のウェブページや電話などで更新手続きができるケースが多いです。なお、満期日を過ぎると割引等が適用されないことがあります。保険会社によって手続き方法等は異なりますので、自分の契約している保険会社に問い合わせてみましょう。
ディーラーや自動車販売店経由で契約する代理店型自動車保険の場合は保険代理店へ連絡し、更新手続きをおこないます。
7日以上過ぎた場合は?
保険会社によっては猶予期間を超えても満期日から30日以内であれば、一定の条件を満たせば継続契約ができる場合があります。ただし、補償プランの制限があったり割引が適用されなかったりするケースもあるようです。条件などの詳細は契約していた保険会社に確認してみましょう。
他の保険会社に乗り換える
満期日を過ぎた場合でも、前契約の満期日から7日以内であれば等級を引き継いで他の保険会社に乗り換えることができます。
ただし、保険会社から見積もりを取得して比較検討をするには時間がかかることも。満期日から8日以上過ぎ、契約手続きが間に合わなくなってしまわないように注意しましょう。
満期日を過ぎたらどうなる?
万が一、自動車保険の契約をせずに満期日を過ぎてしまった場合はどうなるのでしょうか?大きなデメリットとして、等級がリセットされてしまうことと事故での補償が受けられないことが挙げられます。詳しくみていきましょう。
等級がリセットされる
満期日が過ぎてしまっても満期日から7日以内に更新を行う事で、等級はそのまま自動車保険を継続することができます(等級に影響する事故がない場合)。
しかし、その期間も過ぎてしまった場合は、原則として等級を引き継ぐことができず新たに6等級からのスタートとなってしまいます。前契約が5等級以下の場合や事故有係数の適用がある場合は、満期日から13か月間は等級や事故有係数が次の契約に適用されます。
一般的に等級が上がるほど保険料の割引率が高くなり、等級がリセットされると損してしまいます。例えば20等級など高い等級を持っていた人が自動車保険の更新を忘れて6等級になってしまうと、同じ補償内容でも保険料が高額になる可能性があります。また、6等級から20等級に到達するにはずっと無事故でいても14年間かかります。このように保険料が高くなる期間も長くなってしまうため、自動車保険の満期日は忘れないようにしましょう。
事故で補償されない
自動車保険で満期日を過ぎてしまった場合の対応は各社それぞれですが、多くの保険会社では満期日の午後4時に補償が終了となります。満期日の午後4時以降は自動車事故を起こしても任意保険の補償は受けられず、自賠責保険の補償のみとなります。
自賠責保険は対人賠償しか補償されません。補償額も最低限のため、高額な賠償になってしまった場合は自賠責だけでは足りず自己負担となってしまう可能性もあります。さらに自分の車の修理費や自身のケガの治療費は自分で用意する必要があります。
各社で満期日後の猶予期間が設けられているとはいえ、満期日を過ぎると無保険になってしまうことに変わりありません。このような事態を防ぐためにも早めに更新や乗り換えの手続きを行い、自動車保険の契約がある状態で車を運転するように気を付けましょう。
更新を忘れないためには?
自動車保険の更新を忘れないようにできることはあるのでしょうか?主な方法を2つ紹介します。
自動継続特約をつける
保険会社によっては「自動継続特約」があり、同じ条件で自動的に契約が更新されます。この特約をセットしておけば満期日を過ぎても自動更新されるため、うっかり忘れて保険が切れてしまったという事態を防ぐことができます。
ただし、自動的に更新される分、補償内容を見直す機会がなくなってしまいます。車を購入した時に加入したままだと、補償内容が不足することや逆に必要以上の補償が付いて保険料が高額なまま更新し続けるといったことも起こりえます。更新忘れを防げる便利な特約ですが、自動車保険の契約内容を把握しておくことが大切です。
満期日前に自動車保険を見直す
自動車保険の満期日は補償内容を見直すタイミングでもあります。自分にあった必要な内容となっているか、ライフスタイルの変化に補償内容が適切かなどを確認するいい機会です。
家族構成が変わって運転する人が増えた・減った場合や、運転する人の年齢が上がった場合は補償対象や年齢条件を適切な内容に変更しましょう。家族構成等が変わらなくても、車に何年も乗ると年式が古くなり車両保険の必要性を見直すこともあるでしょう。適切な内容に設定することで保険料を抑えられる可能性があります。
ほとんどの保険会社では、満期日の2~3か月前ほどになったら郵送やメールで案内が届きます。満期日のお知らせが来たタイミングで自動車保険を見直し、更新や乗り換えをしていけば無保険状態を作らずに等級を引き継ぐことができます。
また、保険の窓口インズウェブの自動車保険一括見積もりサービスでは複数の保険会社から一度に見積もりを取得することができます。同じ補償内容でも、現在契約している保険会社と比べて保険料が安くなるかもしれません。
自動車保険を安くするなら一括見積もりがおすすめ!
車を手放す時は中断できる
一時的に車を手放すなどの予定で満期日を迎えても自動車保険の更新手続きを行わない場合は、「中断証明書」を利用し、ノンフリート等級の保存を行う事をお勧めします。中断証明書の発行手続きを行う事で、最大10年間はノンフリート等級を次の契約に引き継ぐことができるのです。もちろん、中断証明書を取得し車に乗らない期間は保険料の支払いもありません。中断証明書は契約している保険会社に申し出を行う事で発行の手続きが行えます。
-
自動車保険を中断ってできるの?中断証明書の手続きと発行について
等級の数字が大きくなるほど割引率が高くなる自動車保険。コツコツ積み上げてきた等級も自動車保険の任意保険を解約するとリセットされてしまいます。さまざまなライフイベントの中で引越しや留学、海外転勤などさま ...
まとめ
自動車保険の「満期日」とは、契約している自動車保険の契約終了日です。満期日を過ぎてしまうと無保険状態になり、事故が起こしても補償してもらえません。一定期間内であれば等級を引き継いで更新・乗り換えができることもありますので、保険会社に確認してみましょう。
なお、一定期間以上の満期日を過ぎると等級もリセットされてしまいます。高い等級を持っている人にとっては、6等級になると保険料も割高になってしまうため避けたいですよね。保険会社から満期日を迎える案内が来たら、早めに更新や乗り換え手続きをおこないましょう。満期日をきっかけに補償内容を見直す時には自動車保険一括見積もりサービスを利用すると便利です。