主な車の種類(ボディータイプ)を紹介します。車を選ぶ際に、メーカーや車種、車のボディータイプ等を選択しますが、ライフスタイルに合った適切なボディータイプの車を選ぶことでより豊かなカーライフを送る事ができるででしょう。主な車の種類と特徴を紹介するので参考にしましょう。
もくじ
主な車の種類(ボディータイプ)
セダン
セダンとは、3ボックスで4ドアの車のことを言います。2ドアのセダンもありますが、一般的には4ドアのものが主流です。
3ボックスとは、「エンジンルーム」「乗車スペース」「トランクルーム」がそれぞれ独立しているという意味です。2列シート、4人以上が同時に乗車する事ができます。
走行時の安定性や安全性が高く人気もあり広く流通していた種類でしたが、最近ではミニバンやコンパクトカーの方が人気が高くなっています。
セダンでも高級な車は「サルーン」と呼ばれたりします。車の形はセダンとほぼ同じですが、箱型で前後の座席の間に仕切りがあるなど、乗客がよりくつろいだ空間を過ごせる作りになっています。
代表車
トヨタ:カローラ/プリウス/クラウン、日産:リーフ、SUBARU:インプレッサなどクーペ
クーペは、セダンと形が似ていますが、一般的には2ドアのものが主流でセダンよりスタイリングを重視した形になっています。
クーペは、2ドアで車体が低くなっているところが特徴です。セダンは一般的に実用車で「移動に使用する車」という印象が強く、クーペはセダンより「走ることを楽しむ車」として位置づけられています。クーペは、4ドアのタイプもありますが、「2人乗りの2ドア車」を意味した言葉です。
代表車
トヨタ:GRヤリス/86、マツダ:ロードスターRFなどオープンカー
ルーフがなかったり、ルーフが開く仕様になっている車のことを一般にオープンカーと呼んでいます。ただし、オープンカーにも何種類かありベース車がある車と、オープン専用設計車の2種類があります。
ベース車両はルーフがある車で2ドアに後部座席が用意されている仕様が一般的です。オープンカーにはカブリオレやコンバーチブルなどがあり、オープンカーのことをアメリカでは代表的な車種である「コンバーチブル」、フランスやドイツなどでは「カブリオレ」と呼ぶ方が一般的です。
一方、オープンカー専用設計車は、一般的に2ドアに2シーターのオープンカーです。ロードスターやスパイダーなどがあります。日本を代表するオープンカーと言えば、マツダの「ロードスター」ですが、イギリスでもオープンカーのことを「ロードスター」と呼んだりします。また、イタリアでは、「スパーダ―」と呼んだりします。
代表車
マツダ:ロードスター、ダイハツ:コペンなどコンパクトカー(ハッチバック)
コンパクトカーとは、コンパクトなボディーサイズで設計された車であり、厳格な規格等は存在しません。普段使いに便利で軽自動車のように小回りが利くコンパクトさがありつつ、パワーは強く軽自動車と比べると燃費性能も優れています。しかし、一般車になるため維持費や税金面で軽自動車より高くなります。
ハッチバック
コンパクトカーの「ハッチバック」と呼ばれるバックドアが上下に開閉するタイプの車をコンパクトカーと呼ぶことが多いです。コンパクトカーは、ハッチバックで全長4mほどで作られていることが多いです。
代表車
トヨタ:アクア、日産:ノート、ホンダ:フィットなどステーションワゴン
ステーションワゴンは、セダンのトランクルームが広くなり、後部座席と区切りがなくなっているタイプの車になります。車の前方はセダンと同じような形をしており、荷室は広くなっているためツーボックスと呼ばれたりします。荷物を多く積む事ができるので実用性が高く人気も高いです。
代表車
トヨタ:カローラフィルダー、スバル:レヴォーグ、ホンダ:シャトルなどSUV
SUVは、「Sport Utility Vehicle(スポーツ ユーティリティ ビークル)」の頭文字を取った略で、スポーツ用の多目的車という意味になります。スポーツカー並みの走行性能があり、悪路にも強い設計になっています。
多目的車でもあるという点からキャンプなどのアウトドアレジャー用だけでなく子供の送迎や買い物など日常生活での使い勝手もよく、近年、人気のボディータイプです。
車高が高く、広いハッチバックドアで4WDであることも多いです。
SUVは、車検証では「ステーションワゴン」と記載されていることも多いです。その理由は、国で定められているJIS(日本産業標準調査会)の規格に基づいたものですが、SUVがJIS規格にある「箱型」に該当するか「ステーションワゴン」に該当するかはメーカー側の意向によるものとなるようです。
代表車
トヨタ:ハリアー、ホンダ:CR-V、日産:エクストレイル、マツダ:CX-5などワンボックスカー
ワンボックスカーは、「エンジンルーム」「乗車スペース」「トランクスペース」の3つがひとつにまとまっている箱型の車です。エンジンはフロントシートの下に収まっておりボンネットが出っ張っていません。
多くの人を乗せられるように設計されており普通免許で最大10人乗りのワンボックスを運転する事ができます。
代表車
トヨタ:ハイエース、日産:キャラバンなどミニバン
ミニバンとは、7人~8人乗車できる3列シートのワゴンタイプの車です。ワンボックスカーの一種とされていましたが、ワンボックスカーとは異なり、安全面からエンジンの位置を運転席前に配置してあり、「ミニバン」というボディータイプとしてワンボックスカーとは別に呼ばれています。
ファミリーカーとしても人気で乗り降りが便利なスライドドアや車中泊が可能な広い室内も特徴的です。
代表車
トヨタ:アルファード/ノア、ホンダ:フリード/ステップワゴン、日産:セレナなど軽自動車
軽自動車は、日本特有の規格で税金や自賠責保険などが安く設定されており、維持費が安く抑えられる車です。
普通自動車よりコンパクトで軽自動車にもセダン系、トールワゴン系、スーパーハイトワゴン系、ワンボックス系、SUV系など様々な種類があります。軽自動車に定められた規格内で多くのボディータイプの軽自動車が作られています。
【軽自動車の規格】
全長:3.4m以下
全幅:1.48m以下
全高:2.0m以下
排気量:660cc以下
定員:4人以下
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販売台数別でみる人気車種
一般社団法人日本自動車販売協会連合会と一般社団法人全国軽自動車協会連合会が発表する2020年4月から2021年3月までの車名別新車販売台数から人気車種および現在人気となっているのボディータイプの車は何なのか見てみましょう。
【乗用車ランキング】
メーカー | 車種 | ボディータイプ | |
---|---|---|---|
1位 | トヨタ | ヤリス | コンパクトカー |
2位 | トヨタ | ライズ | SUV |
3位 | トヨタ | カローラ | セダン SUV |
4位 | トヨタ | アルファード | ミニバン |
5位 | トヨタ | ルーミー | コンパクトカー |
6位 | ホンダ | フィット | コンパクトカー |
7位 | トヨタ | ハリアー | SUV |
8位 | ホンダ | フリード | ミニバン |
9位 | トヨタ | ヴォクシー | ミニバン |
10位 | 日産 | ノート | ミニバン |
【軽自動車ランキング】
メーカー | 車種 | ボディータイプ | |
---|---|---|---|
1位 | ホンダ | N-BOX | トールワゴン |
2位 | スズキ | スペーシア | トールワゴン |
3位 | ダイハツ | タント | トールワゴン |
4位 | ダイハツ | ムーヴ | トールワゴン |
5位 | 日産 | ルークス | トールワゴン |
6位 | スズキ | ハスラー | SUV |
7位 | ダイハツ | ミラ | セダン |
8位 | 日産 | デイズ | トールワゴン |
9位 | スズキ | ワゴンR | トールワゴン |
10位 | ホンダ | N-WGN | トールワゴン |
一般車では、コンパクトカー、SUV、ミニバンが上位10位を占めており人気の高さが分かります。
軽自動車ではトールワゴン型(ハイトワゴン)の人気が高いようです。トールワゴン型とは、背を高くして居住性を向上させた作りの軽自動車です。1993年に発売されたスズキのワゴンRの登場により現在の軽自動車の主流となっている形です。
初めての自動車は何を選ぶ?
初めて運転免許証を取得し、マイカーを選ぶとき、運転したい希望の車が決まっている人もいるでしょう。「車の購入」を決めていても用途や予算もあります。まだ、どんな車を購入するか決まっていない人もいるでしょう。そんな時は車のボディータイプから好きな車のタイプを探してみる事も良いかもしれません。
初心者におすすめな「軽自動車」
軽自動車は決められた規格内で設計されているため、車体が小さく初心者ドライバーには運転しやすい車といえるでしょう。初めてのマイカーに軽自動車を選ぶ人も多いです。
中古の軽自動車で運転経験を積んでから自分好みの車を購入するという人も多くいます。また、軽自動車は維持費も安く抑えられるため免許証を取得したての若年層には経済的にも助かるでしょう。
初心者におすすめな「コンパクトカー」
コンパクトカーは、コンパクトな設計で小回りが利くためワンボックスカーなどの大きな車に比べ道幅の狭い道路でも通りやすいでしょう。また、小回りが利く点では駐車もしやすく視界も広いため初心者でも快適に運転できる点がおすすめポイントです。
軽自動車よりパワーは強く燃費性能も優れているため、初心者でも予定走行距離が長い人や車の使用頻度が高い人はコンパクトカーをおすすめします。
車を選ぶときのポイント
車を探す際のポイントは、どのような用途で使用するのかを明確にしておく事です。予算やボディータイプの好みなどもありますが、どのくらいの頻度でどこへ出かける事が多いのかなどをまとめておくと欲しい車に出会える近道になるでしょう。
お目あての希望の車があれば、カタログを取り寄せたりインターネットで調べたり、販売店に出向いてみるなどして確認してみましょう。販売店に出向くと他の車種との比較もできます。車はたくさんの新車から中古車、国産車、外車など非常に多くの種類の車が世の中に出回っています。その全てを把握して比較して決める事は難しいですが中古車販売店のサイトではメーカーに関係なく多くの車を見る事が可能です。欲しいと思える車探しにも利用してみましょう。
- 自分の使用目的や使用頻度に合致する車を探そう
- 車の販売店やメーカーサイト、中古車販売サイトなどで車を見てみる
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車の種類と自動車保険
車は購入費用だけでなく、保有し続ける限りは維持費がかかります。見た目や性能にこだわって憧れの車を購入するのはよいですが、その後の維持費についても考えておく必要があります。
【車の維持費】
- 税金
- 保険料
- メンテナンス費用
- 燃料費
- 駐車場代など
車種によって維持費は異なります。自動車税(軽自動車税)は、購入した車の排気量によって納税額が決まっています。自動車重量税は車の重量に応じて納税額が決まっています。
また、自動車を取得すると自動車保険に加入します。自動車保険の保険料は取得した車によっても保険料が異なります。自動車保険は車の型式ごとに事故リスクから料率クラスが設定されており、自動車保険料に反映されています。
自動車保険の型式料率クラス
自動車保険の保険料は、一般に保険金の支払の可能性が高い程高くなります。契約する車の種類に関係するところでは、型式別料率クラスが関係します。それは、自家用普通乗用車、自家用小型乗用車、軽四輪乗用車において車の型式ごとに定められた事故実績に基づいた保険料の割増引率です。
車の型式ごとに「対人賠償」「対物賠償」「人身傷害」「車両保険」の4つの項目があり、それぞれで1~17の数字で区分されています(軽四輪乗用車は1~3)。
トヨタ プリウス(MXWH60) | BMW i8(2Z15) | |
---|---|---|
対人賠償責任保険 | 7 | 7 |
対物賠償責任保険 | 7 | 1 |
人身傷害保険 | 9 | 7 |
車両保険 | 10 | 14 |
※料率クラスは損害保険料率算出機構の型式別料率クラス検索より
数字が小さければ保険金支払実績が少ないので保険料が安くなり、逆に数字が大きければ保険金支払実績が多いので保険料が高くなります。
型式別料率クラスは実際の車の事故実績をもとに統計的に損害保険料算出機構が1年ごとに算出しており、ほとんどの保険会社がこの数字を使用しています。
特定の型式で事故が急増したりすると、該当の型式の場合の保険料が上がる場合があります。そのため、自分が事故を起こしていなくても、翌年の保険料が上がってしまう場合もあるのです。
※車両保険の料率クラスは、「車両料率クラス」と呼ばれる事もあります。
※保険料への実際の反映は保険会社ごとによって異なります。
自動車保険の型式別料率クラスとは何?
自動車保険の保険料は一般に保険金の支払の可能性が高いほど高くなります。数多くの自動車の中で保険金の支払実績が多い自動車と少ない自動車というものが存在してきます。そこに保険料の差をつけるのが型式別料率ク ...
まとめ
車には非常に多くのボディータイプがあります。見た目や性能などで選ぶ人、利用用途を重視して選ぶ人など様々です。車は維持費がかかる乗り物ですし、決して安くない買い物ですから慎重に選びたいものです。後悔の無いように車の特徴とライフスタイルにマッチした車を納得して購入したいですよね。車の購入に失敗しないようにそれぞれの持つ特徴を確認しておきましょう。