新車を購入した場合、多くの人が車両保険にも加入します。しかし、車両保険の保険料は高く、補償される金額も年々減少していくのでいつまで車両保険をつけておくのか悩むところです。
車両保険にいつまで加入するのか基本的な考え方と当サイトの「自動車保険一括見積もりサービス」利用者の選択データを紹介します。
車両保険はどんな人に必要?
車両保険をいつまでつけるかの判断材料にするためにも車両保険がどのような人に必要か紹介します。
貯蓄が十分にない人
少しこすった程度の修理費は大したことありませんが、全損やそれに近い場合は修理する場合でも買い替える場合でもまとまった金額が必要です。貯蓄が十分になく、まとまったお金を用意できないという場合は車両保険の必要性が高いでしょう。
ローンが残っている人
自動車をローンで購入して、まだ返済し終わっていない場合は車両保険の必要性が高いといえます。仮に事故等で自動車が全損してしまった場合、車両保険に入っていればローンの返済に充てることができますが、入っていなければ元の車のローンに加えて新しい車のローンも支払う必要があります。新しい車を購入しない場合も車が手元にないのにローンは残っているという状態になってしまいます。
車を日常的に使う人
車を日常的に使ったり、公共交通機関などの代替の交通手段がなかったりする人は車両保険の必要性が高まります。万が一の時に費用が足りないと、長い期間不便な状態で過ごす必要があります。
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車両保険は必要?車両保険の役割と判断基準
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車両保険はいつまでつける?
車両保険をいつまでつけるかの参考データとして、当サイトの「自動車保険一括見積もりサービス」利用者の、車両保険の種類(「一般」、「車対車プラス限定A(エコノミー)」、「無し」)の選択割合を紹介します。

上図のように、初度登録年から3年以内ではエコノミー型も含めて85.3%の方が車両保険をつけることを希望していますが、年数を経るにつれてその割合が減っていき、初度登録年から8年以上経過している場合ではエコノミー型を含めて27.3%の方しか車両保険をつけることを希望していません。そもそも車両保険をつけることができなかったり、つけることができても十分な車両保険金額を設定できなかったりすることが要因だと思われます。
※当データは保険の窓口インズウェブのご利用者の動向データであり、保険の窓口インズウェブが補償内容等をお勧めするものではありません。あくまで参考数値としてご覧ください。
車両保険料を安くする方法
車両保険はできればつけたいけど保険料が高くなるから悩んでいるという方のために車両保険の保険料を安くする方法を紹介します。
免責金額を大きくする
免責金額を大きくすることで保険料を抑えることができます。免責金額というのは、簡単に言えば自己負担金額のことです。例えば、免責金額が5万円の場合で修理費用が50万円の場合、保険金として45万円が支払われ、残りの5万円は自己負担となります。
免責金額を大きくすると事故の際に保険会社が支払う金額が小さくなるので保険料は安くなります。事故後にどれだけの自己負担に耐えられるのか考えて、問題ないのであれば大き目の免責金額を設定することも検討してみましょう。
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車両保険の免責金額とは?いくらに設定する?
自動車保険に車両保険を付帯するときに決める必要があるものに「免責金額」があります。何やら硬い感じの言葉と「0-10万円」のような二つの数字が書いてあり、意味がよくわからないという方もいるのではないでし ...
エコノミー型にする
補償範囲は狭くなりますが、車両保険をエコノミー型にすることで保険料を安くできます。自損事故や当て逃げによるリスクが十分に小さいと考えるのならば一般型でなくエコノミー型の車両保険を検討してみるのもよいでしょう。
自損事故 | 他車との衝突 | 当て逃げ | 台風 ・ 洪水 | 火災 ・ 爆発 | 盗難 | 落書き | いたずら | |
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一般 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
エコノミー | - | ○ | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
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車両保険の保険料を安くするには
対象の車両にもよりますが、自動車保険は車両保険の有無で保険料が大きく変わります。車両保険は必要だけど保険料を下げたいという場合はここで紹介する内容をもとに保険料を下げることができないか考えてみてくださ ...
まとめ
車両保険の保険金額は車の時価相当額なので、車の購入後、年数が経つと支払われる保険金の上限も減っていくことになります。そのため、車両保険をつける割合も合わせて減っていきます。当サイトの「自動車保険一括見積もりサービス」利用者は初度登録年から8年以上経過している場合、車両保険をつけることを希望するのは20%ほどのようです。
著者情報
堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。