新等級制度の導入について

自動車保険ノンフリート等級制度の改定「事故を起こした人は、今までよりも保険料が高くなる」

損害保険料率算出機構では、自動車保険参考純率におけるノンフリート等級別料率制度(等級制度)の改定を行い、2012年4月1日に新制度が導入されました。導入日より1年間は周知期間が設けられ、2013年4月1日以降に新制度の適用開始となります。

 今回の制度改定により、自動車事故を起こした人は、事故1件につき事故後3年間は旧制度よりも高い保険料を負担する事になります。旧制度に比べ、最大5割超の値上げになるとも言われており、自動車保険の見直しに非常に大きな影響が出ると言われております。

参考純率とは

損害保険の保険料率は、「純保険料率」と「付加保険料率」で構成され、損害保険料率算出機構が算出した「純保険料率」を参考純率と呼んでいます。各保険会社は、この参考純率を参考とし、あるいは参考純率を利用せず独自の純保険料率を算出することもできる仕組みになっています(付加保険料率は各保険会社が独自に算出しています。)。参考純率を参考にして改定を実施する場合であっても、その実施日は各保険会社により異なります。

自動車保険参考純率では、保険契約者間の保険料負担の公正性を確保するため、用途・車種をはじめとした区分を設け、リスクにあった純保険料率を算出しています。

損害保険料率算出機構では、火災保険、傷害保険、自動車保険などについて、参考純率を算出し、金融庁長官に届け出たうえで、会員保険会社に提供しています。
損害保険の保険料率
純保険料率
事故が発生したときに損害保険会社が支払う保険金についての保険料率。
  付加保険料率
損害保険会社が保険事業を営むために必要な経費等についての保険料率。
出典:損害保険料算出機構ホームページ

新制度の導入目的(事故有契約者、無事故契約者ごとの等級係数細分化)

今回の制度改定では、契約者間の保険料負担の公平性の向上を図ることを目的として、より現状のリスク実態を反映させた新制度が導入されました。
 具体的には、継続契約の7〜20等級に対して、同じ等級の契約者であっても事故の有無によって異なる割増引率を細分化する事になり、事故有契約者は、事故1件につき3年間は低い割引率を適用する事で従来に比べてより保険料が高くなり、無事故契約者はより高い割引率を適用させる事で保険料が安くなる、という仕組みになります。また、これまで事故を起こしても等級を据え置いていた車両盗難、落書、飛び石などの事故有契約者(等級据え置き事故有契約者)においても、リスク実態に応じた保険料負担とするため、翌年度の等級は1等級さがり、事故1件につき1年間は低い割引率を適用することが導入され、より全体契約者間の保険料負担の公平を保つ内容になりました。

現行と改定後の等級別係数(割増引率)


1. 前年契約を継続する場合
現行の等級係数(割増引率)
等級 係数
1等級 1.52(+52%)
2等級 1.26(+26%)
3等級 1.10(+10%)
4等級 0.99(+1%)
5等級 0.90(-10%)
6等級 0.83(-17%)
7等級 0.77(-23%)
8等級 0.72(-28%)
9等級 0.67(-33%)
10等級 0.63(-37%)
11等級 0.60(-40%)
12等級 0.56(-44%)
13等級 0.53(-47%)
14等級 0.50(-50%)
15等級 0.48(-52%)
16等級 0.45(-55%)
17等級 0.43(-57%)
18等級 0.41(-59%)
19等級 0.39(-61%)
20等級 0.37(-63%)
改定後の等級係数(割増引率)
等級 無事故係数 事故有係数
1等級 1.64(+64%)
2等級 1.28(+28%)
3等級 1.12(+12%)
4等級 0.98(-2%)
5等級 0.87(-13%)
6等級 0.81(-19%)
7等級 0.70(-30%) 0.80(-20%)
8等級 0.60(-40%) 0.79(-21%)
9等級 0.57(-43%) 0.78(-22%)
10等級 0.55(-45%) 0.77(-23%)
11等級 0.53(-47%) 0.75(-25%)
12等級 0.52(-48%) 0.73(-27%)
13等級 0.51(-49%) 0.71(-29%)
14等級 0.50(-50%) 0.69(-31%)
15等級 0.49(-51%) 0.67(-33%)
16等級 0.48(-52%) 0.64(-36%)
17等級 0.47(-53%) 0.62(-38%)
18等級 0.46(-54%) 0.60(-40%)
19等級 0.45(-55%) 0.58(-42%)
20等級 0.37(-63%) 0.56(-44%)
2. 新規で契約する場合
現行の等級係数(割増引率)
6等級 全年齢補償 1.25(+25%)
21歳以上補償 1.10(+10%)
26歳以上補償 0.95(-5%)
年齢条件対象外 1.00(±0%)
7等級 全年齢補償 0.90(-10%)
21歳以上補償 0.85(-15%)
26歳以上補償 0.72(-28%)
年齢条件対象外 0.72(-28%)
改定後の等級係数(割増引率)
6等級 全年齢補償 1.28(+28%)
21歳以上補償 1.03(+3%)
26歳以上補償 0.91(-9%)
年齢条件対象外 1.04(+4%)
7等級 全年齢補償 1.11(+11%)
21歳以上補償 0.89(-11%)
26歳以上補償 0.60(-40%)
年齢条件対象外 0.61(-39%)
  • ※表中、括弧内の割増引率の+は割増、−は割引を示しています。

等級据え置き事故の廃止(改定内容)

  現行
前年契約にて、下記アおよびイをいずれも満たす事故があった場合
ア 下記のいずれかの事故であること
  • (ア)車両保険のみ
  • (イ)車両保険および無保険車傷害保険のみ
  • (ウ)車両保険および搭乗者傷害保険のみ
  • (エ)車両保険、無保険車傷害保険および搭乗者傷害保険のみ
イ 事故発生の原因が下記のいずれかに該当する事故であること
  • (ア)火災または爆発※1
  • (イ)盗難
  • (ウ)騒じょうまたは労働争議にともなう暴力行為または破壊行為
  • (エ)台風、竜巻、洪水、高潮
  • (オ)落書または窓ガラス破損※2
  • (カ)いたずら※3
  • (キ)飛来中または落下中の他物との衝突
前年契約の等級を据え置く。
(据え置き事故)
改定後
前年契約の等級から1を減じる。
(1等級ダウン事故)
  • ※1 飛来中もしくは落下中の物意外の他物との衝突もしくは接触または転覆もしくは墜落によって生じた火災または爆発を除く。
  • ※2 飛来中もしくは落下中の物意外の他物との衝突もしくは接触または転覆もしくは墜落によって生じた窓ガラス破損を除く。
  • ※3 被保険自動車の運行によるものおよび被保険自動車と被保険自動車以外の自動車との衝突または接触によるものを除く。
出典:損害保険料算出機構ホームページ

事故有係数の適用期間(新制度の参考例)

事故有係数の適用期間は、1事故あたりの等級ダウン数にあわせて、「3等級ダウン事故1件につき3年間、1等級ダウン事故1件につき1年間」となります。さらに「事故あり」の適用期間の3年間に、再び事故を起こすと、さらに適用期間が3年間延長され合計6年間になります。適用期間の積算上限は「直近の事故から6年」と設けられています。以下の例を見ていきましょう。

例1:18等級で3等級ダウン事故があった場合の等級係数と適用期間
現在18等級で事故を起こして3等級さがった場合、翌年は事故有契約者の15等級が適用されます。事故後、3年間は無事故であったとしても、事故有契約者としての係数が3年間適用され、4年後に18等級にあがります。
例2:18等級で1等級ダウン事故があった場合の等級係数と適用期間
現在18等級で事故を起こして1等級さがった場合(従来の等級据え置き事故)、翌年は事故有契約者の17等級が適用されます。事故後、1年間は無事故であったとしても、事故有契約者としての係数が1年間適用され、2年後に18等級にあがります。
例3:18等級で3等級ダウン事故1件、その翌年および2年後にそれぞれ3等級ダウン事故1件があった場合の等級係数と適用期間
現在18等級で事故を起こして3等級さがり、その翌年および翌々年にも再度3等級さがる事故があった場合(合計3件)、適用期間を積算します。適用期間の積算上限は「直近の事故から6年」と設けているため、翌年は事故有契約者の15等級が適用され、2年後は12等級、3年後は9等級が適用され、積算上限6年間を経過した9年後に15等級にあがります。
例4:18等級で1等級ダウン事故1件、その翌年に3等級ダウン事故1件があった場合の等級係数と適用期間
現在18等級で事故を起こして1等級さがり(従来の等級据え置き事故)、その翌年に再度3等級さがる事故が1件あった場合、適用期間を積算します。翌年は事故有契約者の17等級が適用され、2年後は14等級、4年後は16等級が適用され、5年後に17等級にあがります。
出典:損害保険料算出機構ホームページ

今まで以上に自動車保険の補償内容をしっかりと比較検討することが大切です

新しい制度では、事故を起こして保険を利用すれば、翌年以降の保険料負担が大きくなることは明らかであり、事故有契約者にとっては、かなり厳しい制度になると言えるでしょう。いざという時に備えてどのような損害のときに保険を利用すべきか、また、契約者側も今まで以上に車両保険の補償範囲、車両保険の免責金額(自己負担金額)、運転者の対象範囲等について、各種補償内容をしっかりと比較検討し、把握することが大切です。

※補償内容、リスク細分区分は各損害保険会社およびその商品等によっても異なりますので、詳細につきましては各保険会社または代理店に必ずご確認ください

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