自動車保険の手続きで、引越しや転勤をして住所が変わった場合は、契約している自動車保険の保険会社にも新住所の連絡を行わなければいけません。正しい住所を伝えておかなければ、郵送で届く保険会社からの重要なお知らせなどが受け取れなくなってしまうばかりではなく、補償が受けられなくなってしまう事もあります。
もくじ
自動車保険の住所変更の重要性
住所を移転した場合は様々な手続きを行わなくてはいけないため、自動車保険への連絡を忘れてしまったり、後回しになってしまう事もあるでしょう。しかし、自動車保険の契約の住所は、変更の際に保険会社へ伝える通知義務があります。万が一、事故やトラブルが起こった時に、保険会社が把握している住所と実際の住所が違う事が分かると、事故対応が遅れてしまったり、ロードサービスで手間取ってしまうということがあります。引越しをきっかけに住所が変わったにも関わらず契約内容の変更を怠ったことによる通知義務違反で補償が受けられない事もありますので住所変更の連絡は重要です。
新住所の所在地によって保険料が変わる!?
自動車保険の保険料は記名被保険者の登録内容も算出の基準となります。記名被保険者は、契約車を主に運転する人で保険証券などに記載された被保険者となります。記名被保険者が主にどこで運転するかの情報も保険料に関係する場合があります。保険会社によっては記名被保険者の住んでいる地域を、保険料算出要素に取り入れていると明記しているところもあります。
住所変更の届け出を忘れると保険金がおりないことも!?
自動車保険は、契約する際に保険会社が求める告知事項を正確に報告する義務があります。告知事項は保険料を算出する時に必要となります。告知している内容が変更になれば、変更となった事を通知しなければいけない通知義務がありますので住所が変わったら変更の手続きを忘れないようにしなければいけません。
通知義務を怠っていると、万が一事故が起きた時に報告している内容と相違があるという事で保険金を支払ってもらえず、補償が受けられない可能性があります。そのため、「保険料を支払っているから大丈夫」と安心せず、必ず住所変更の連絡をしましょう。
住所変更の方法
自動車保険の住所変更の手続きは、一般的に保険会社のホームページから変更が可能となっています。通販型、代理店型問わず契約者がホームページから契約内容の閲覧や変更手続きが行える専用のページを設けているので、自分の専用ページのIDやパスワードが分かるようでしたらそこから行いましょう。
保険会社のホームページからネットでの変更手続きが難しい場合は、保険会社へ連絡すれば手続き方法について案内があります。代理店型で契約した場合は、代理店に住所変更の連絡を行えば手続きを行ってくれます。
インターネットでの変更 | 保険会社のホームページから変更の手続き |
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電話での変更 | 保険会社の問合せ窓口や代理店に電話で連絡 |
書面での変更 | 所定の書類に新住所を記載し捺印もしくはサインをして代理店や保険会社の担当者と対面で手続き |
住所変更の手続きが出来るのは「契約者」
住所変更の手続は、保険会社へ「契約者」からの連絡が必要になります。契約の変更や解約の申出などの権限があるのは契約者になりますので、住所変更の連絡は契約者が手続するようにしましょう。
住所の変更以外にも通知が必要なこと!
運転者の限定範囲の変更はありませんか。
自動車保険は運転者の限定で補償の範囲を定めている場合、補償対象の被保険者の誰の住所が変わったのか、によって補償の有無が変わる場合があります。運転者の限定の範囲は記名被保険者が中心として決定します。家族限定で契約していて、同居していた親族が別居となった場合などは補償外となってしまうなど注意しなければいけない点がある事を覚えておきましょう。被保険者だった人の別居を理由に運転者の限定範囲が変わる場合も、保険会社への連絡が必要になります。
自動車保険は運転者の限定で安くなる
自動車保険料を節約する方法の一つに、自動車保険に「運転者限定特約」をつけることがあります。だれが運転してもよい状態から運転する人を限定することでリスクを減らし、結果として保険料を安くすることができるの ...
使用目的の変更はありませんか。
引越しや転勤で住所が変わった場合、告知している使用目的に変更が生じた場合には、保険会社への変更の連絡が必要です。例えば、主に「日常・レジャー」を目的に使用していた車を、転勤による引越しをきっかけに「通勤・通学」利用に変わった場合などがあげられます。保険料にも関わるため必ず変更の通知をしましょう。
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自動車保険の見積もりや契約をする際に聞かれる項目の一つに「使用目的」があります。保険料を決める要素の一つであり、正確に申告する必要がありますが、「普段は買い物に使う程度だが、通勤に使うこともある」など ...
走行距離の変更はありませんか。
例えば、車を主に通勤に利用していた場合、住所の変更によって通勤の距離が長くなったり、短くなったりする場合があります。年間の走行距離も保険料に影響する告知事項(通知事項)となっているため、変更があった場合は保険会社へ変更の通知を行いましょう。
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電話番号や登録番号(ナンバープレート)に変更はありませんか。
引越しを機会に、契約している自動車保険の保険会社に届け出ている電話番号に変更はありませんでしょうか。自宅の電話番号を登録している場合で引越しに伴い電話番号が変わった時は、保険会社に新しい番号への変更手続きが必要です。携帯電話番号やメールアドレスが変わった場合も変更の連絡を行いましょう。登録している内容に変更があった時には、必ず保険会社へ連絡しなければいけない事を覚えておきましょう。
引越しで自動車のナンバーが変更となる場合があります。車検証には、車の所有者や住所が記載されており、車検証の住所変更は引越しをしてから15日以内に行う事が一般的な決まりとなっています。住所の変更に伴って管轄の運輸支局などが変わるとナンバープレートの番号も変わるため、保険会社へ新しい登録番号も伝えなければいけません。
転勤や引越しを機会に一時的に車を手放す場合
引越しや転勤をきっかけに車を手放す場合、自動車保険の中断制度を利用し「中断証明書」の発行手続きを行えば、10年間ノンフリート等級をキープする事ができます。
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等級の数字が大きくなるほど割引率が高くなる自動車保険。コツコツ積み上げてきた等級も自動車保険の任意保険を解約するとリセットされてしまいます。さまざまなライフイベントの中で引越しや留学、海外転勤などさま ...
引越しや転勤をした時は自動車保険見直しのチャンス
引越しや転勤をきっかけに自動車保険の保険会社へ告知している内容が変わる事で保険料も変わってしまう場合があります。生活環境の変化により補償の範囲などにも影響する事もあるでしょう。自動車保険の補償内容を見直すきっかけとして変更の手続きではなく、引越し後の条件で保険料の見積もり比較を行ってみましょう。その場合は、一括見積もりサイトなどを利用すると便利ですので利用してみてはいかがでしょうか。
自動車保険を安くするには一括見積もりがおすすめ!
住所変更のタイミングで保険料が変わってしまう事により、保険会社を変更する場合、年払いであれば解約返戻金として保険料が戻ってきます。しかし、年払い(一括払い)した自動車保険を満期日前に解約すると、解約返戻金が単純な月割りで計算した金額より少なくなる事が多いので注意が必要です。
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